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マレーシアで外国人が車を買うには?カーローンの条件・金利・購入方法を実体験から解説

マレーシアへ移住すると、「車を買うべきか」は多くの人が一度は考える問題です。クアラルンプール中心部では電車やGrabを使って生活することもできますが、仕事や買い物、家族での移動、郊外への移動まで考えると、車を持つことで行動範囲は大きく広がります。

筆者自身もマレーシアでProton X50を購入し、外国人としてカーローンを利用しました。外国人でもマレーシアでカーローンを利用することは可能ですが、マレーシア人とまったく同じ条件で借りられるとは限りません。ビザ、収入、勤務先、銀行との取引状況、保証人などによって審査条件が変わります。

さらに2026年にはマレーシアのHire-Purchase制度が大きく改正され、従来のFlat Rate / Rule of 78から、Reducing BalanceやEffective Interest Rate(EIR)を重視する仕組みへの移行が始まりました。本記事では、実際にマレーシアで車を購入した経験をもとに、外国人のカーローン、車選び、購入から納車までの流れ、そして2026年の制度改正まで解説します。

1.マレーシアでは車を買うべき?

マレーシアは車があると生活圏が大きく広がる

クアラルンプールにはMRT、LRT、Monorailなどの公共交通機関があり、Grabなどの配車サービスも普及しています。そのためKLCCなどの都心部に住み、日常の行動範囲が限られているのであれば、必ずしも車が必要とは限りません。一方で、郊外への通勤、子どもの送迎、ゴルフ、買い物、国内旅行などまで考えると、車を所有するメリットはかなり大きくなります。

短期滞在ならGrabやレンタカーも選択肢

数カ月から1~2年程度の滞在であれば、購入だけでなくGrab、レンタカー、カーシェアなどと比較して判断するべきでしょう。車を購入すると、車両代だけではなく自動車保険、Road Tax、Maintenance、駐車場などの費用も発生します。

したがって「2年以上住むなら必ず購入した方が得」と一律に判断するのではなく、滞在期間と実際の車の利用頻度から考えることが重要です。

購入するならリセールまで考える

マレーシアで車を購入するときは、購入価格だけを見るのではなく、将来いくらで売却できるかも重要です。「安く買える車」ではなく、保険・Road Tax・Maintenance・ローン金利などの保有コストから将来の売却価格を差し引いた、Total Cost of Ownershipで考えると判断しやすくなります。

項目 考えるポイント
車両購入価格 新車・中古車の購入価格
保険・Road Tax 毎年発生する保有コスト
Maintenance 点検・修理・タイヤ等
ローン金利 Hire Purchaseの総支払額
売却価格 将来のリセールバリュー

2.マレーシアで買うなら国産車・日本車・輸入車のどれ?

Proton・Peroduaはコストパフォーマンスが高い

マレーシアを代表する自動車ブランドがProtonとPeroduaです。日本人からすると海外メーカーですが、マレーシアでは非常に多く走っており、車両価格、部品供給、Maintenanceなどを含めて選択肢に入りやすい車です。筆者自身もProton X50を購入し、日常生活だけでなく仕事でも使用しています。

Toyota・Honda・Mazdaなどの日本車も人気

マレーシアではToyotaやHondaを中心に日本車も広く普及しています。購入価格だけでなく、故障リスク、Maintenance、部品供給、中古車市場での需要などを総合的に考えると、日本車は長期保有でも検討しやすい選択肢です。

輸入車は購入後のコストまで確認する

Mercedes-BenzやBMWなどの輸入車もマレーシアでは多く見かけます。ただし車両価格だけではなく、保険、Maintenance、修理費、部品代、そして売却時のリセールまで含めて比較することが重要です。

特に海外生活では、将来的に帰国や第三国への移住によって車を売却する可能性があります。そのため購入時からExitまで考えて車種を選ぶことをおすすめします。

3.外国人でもマレーシアでカーローンは組める

外国人だから一律「ローン60%まで」ではない

マレーシアでは外国人でもカーローン(Hire Purchase)を利用できます。ただし「外国人は最大60%まで」など、マレーシア全体で統一された借入比率が決められているわけではありません。金融機関、車両、ビザ、勤務先、収入、信用状況、保証人の有無などによって、実際の融資条件は変わります。

したがって外国人の場合は、車両価格の一部を自己資金として準備したうえで、複数の金融機関やディーラーに条件を確認することをおすすめします。

外国人に求められる主な書類

銀行によって異なりますが、一般的にはPassport、Employment Passなどの滞在資格、Employment Letter / Contract Letter、Driving Licence、Salary Slipなどの収入証明、Bank Statementなどを求められます。また、銀行によってはLocal Guarantor(マレーシア国内の保証人)が必要になる場合があります。

銀行によって保証人の条件も違う

外国人のカーローンで特に注意したいのが保証人です。たとえばMaybankでは外国人申請者についてPassportやEmployment / Contract Letter等に加え、Local Guarantorを求めています。一方、金融機関によっては申請者のCredit AssessmentによってGuarantorを求める場合があります。

つまり、「外国人向けカーローン」という統一された条件が存在するのではなく、銀行ごとに外国人の審査方針が異なると考えた方が実態に近いでしょう。

ビザ・収入・マレーシアでの生活基盤が重要

外国人の場合、マレーシア人と比較して国内の信用情報や金融取引履歴が限定されることがあります。そのためPassportやビザだけではなく、Employment Letter、給与明細、Bank Statementなどを通じて、マレーシアで継続的に生活し返済できることを示す必要があります。

筆者が実際にカーローンを利用した際にも、単に「外国人だから借りられる・借りられない」という話ではなく、マレーシアでの収入や滞在状況を含めた審査として考える必要があると感じました。

▲ 必要書類や保証人の条件、審査期間などは金融機関・申請者によって異なります。図は一般的な購入フローとしてご覧ください。

4.2026年からマレーシアのカーローン制度が大きく変わった

Hire-Purchase (Amendment) Act 2026が施行

マレーシアでこれから車を購入する人にとって非常に重要なのが、2026年のHire-Purchase制度改正です。Hire-Purchase (Amendment) Act 2026は2026年6月1日に施行され、Hire Purchase Financingの透明性を高め、消費者が実際の金利負担を比較しやすくする方向へ制度が変更されています。

旧Flat RateからReducing Balanceへ

従来のマレーシアのカーローンではFlat Rateによる金利表示が広く使われてきました。Flat Rateでは基本的に当初の借入元本を基準としてInterestを計算するため、表示されている金利だけを見ると、日本人が一般的にイメージする残高ベースのローンより低く見える場合があります。

新制度では、Reducing Balance方式とEffective Interest Rate(EIR)を軸として、実際の借入コストをより分かりやすくする方向へ変更されています。

Flat Rate 2.5%とEIR 2.5%は同じではない

これは日本人がマレーシアでカーローンを利用するときに、特に理解しておきたいポイントです。旧来のFlat Rateで「2.5%」と表示されているローンと、Reducing BalanceによるEIR 2.5%のローンを、そのまま同じ金利として比較することはできません。

今後カーローンを比較するときは、広告に表示された金利だけではなく、Flat RateなのかEIRなのか、借入額、返済期間、毎月の返済額、Total Payment(総支払額)、Early Settlementの条件まで確認しましょう。

2027年3月31日までは移行期間

法律自体は2026年6月1日に施行されていますが、金融機関がシステムや業務プロセス等を変更するため、2027年3月31日まで移行期間が設けられています。そのため2026年9月現在は、すべての金融機関・商品が一斉に完全な新方式へ切り替わったと考えるのではなく、実際に契約する金融機関へ適用方式を確認してください。

▲ 2026年6月1日に法改正が施行されていますが、金融機関には2027年3月31日まで移行期間があります。契約時には実際に適用される計算方法・EIR・総支払額をご確認ください。

5.実際に外国人としてマレーシアで車を購入した流れ

① 車種を決めてディーラーへ申し込む

まず購入する車種を決め、ディーラーへ購入の意思を伝えます。筆者の場合はProton X50を選びました。車両価格だけではなく、装備、Maintenance、リセール、日常生活での使いやすさなども含めて選択しました。

② ディーラーを通じてカーローンを申請する

ローンを利用する場合、ディーラーを通じて金融機関へ申し込む方法が一般的です。銀行によって必要書類や審査条件が異なるため、外国人の場合は事前にPassport、ビザ、収入関係書類、Bank Statementなどを準備しておくと手続きが進めやすくなります。

③ 銀行による審査を受ける

金融機関が申請者の収入、雇用、滞在状況、信用状況などを確認します。追加書類やGuarantorを求められる場合もあるため、日本人・外国人だからという理由だけで審査結果を予測するのは難しいところです。

④ Hire Purchase契約を締結する

ローンが承認されたらHire Purchase Agreementの内容を確認して契約します。2026年以降は制度の移行期でもあるため、金利の数字だけを見るのではなく、Flat Rate / EIR、Total Payment、Early Settlementの条件まで確認することをおすすめします。

⑤ JPJ登録・保険加入・納車

購入する車両はJPJ(Jabatan Pengangkutan Jalan Malaysia)で登録されます。新車の場合はディーラー側で手続きを進めてくれることが一般的で、あわせて必要な自動車保険やRoad Taxの手続きを行います。ローン、登録、保険など必要な手続きが完了すれば納車です。

外国人の場合は追加書類や銀行審査などによって時間がかかる可能性があるため、車が必要になる直前ではなく、余裕を持って手続きを始めることをおすすめします。

外国人でもカーローンにはチャレンジできる

実際に自分でマレーシアの車を購入して感じたのは、外国人だからカーローンが組めないわけではないということです。一方で、マレーシア人と同じ条件で当然にローンが組めるわけでもありません。

まずディーラーや銀行へ相談してローン審査を受け、自分の条件でどの程度の融資が可能なのかを確認する。そのうえで頭金を増やす、車種やグレードを変更する、必要であれば現金購入も検討するという順番が現実的でしょう。

また2026年からHire Purchaseの制度そのものが変わり始めています。これからマレーシアで車を購入するのであれば、「表示金利が何%か」だけではなく、EIRと総支払額で比較することが以前より重要になります。

動画でも実際の車購入について解説しています

筆者が実際にマレーシアで車を購入した際の経験については、以下の動画でも解説しています。なお、動画公開後にHire-Purchase制度の改正が行われているため、ローン制度・金利については本記事の最新情報もあわせてご確認ください。

Credi Techでは、マレーシア移住や海外生活、海外での資産形成について実体験をもとに情報を発信しています。マレーシアへの移住や海外での資産形成についてお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。

※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。Hire Purchaseの条件、外国人への融資条件、必要書類、保証人、金利、制度の移行状況等は金融機関や申請者によって異なります。実際の契約時には金融機関・ディーラーへ最新条件をご確認ください。

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