本記事では「自動外貨両替機への事業投資」について解説します。自動外貨両替機への事業投資は、「知る人ぞ知る」というべき事業投資で、インバウンド向けの事業投資です。政府も観光立国を掲げ、訪日外国人旅行者の受け入れを推進しています。東京オリンピック開催が決定し、より一層インバウンドを期待した事業投資が盛んになりました。例えば小売、ホテル、飲食店などへの事業投資です。今回はインバウンドを期待した事業投資のひとつ、「自動外貨両替機」をテーマにお送りします。
自動外貨両替機への事業投資の背景
自動外貨両替機の事業投資への背景は、日本には手軽に外貨を両替できる場所が少ないという事実があります。
多くの人は海外旅行をする際、ある一定の外貨を空港などで両替するでしょう。たしかに最近はキャッシュレス化がすすんでいるので、いずれの国もカードでの支払いが可能です。
とはいえ、旅行では意外と現金が必要です。例えば中国はキャッシュレス先進国ですが、実際に上海に行った際には外国人はほとんどカードが使えず、現金での支払いが必要でした。同じく日本でも、外国人旅行者はある一定の現金が必要です。
いままでは、空港か繁華街にある数少ない外貨両替所での両替を強いられていたので、大変不便でした。外国の旅行情報誌には、日本にはほとんど外貨両替機がないと記載されているほどです。
自動外貨両替機への事業投資を始める方法
国内では4社程度、自動外貨両替機を取り扱う企業があります。それでは、どのようなスキームで事業投資をするのかを解説していきます。
基本的には自動外貨両替機を取り扱う企業のフランチャイズとして契約することになります。
また、外貨にはUSDやEuroはもちろん、東アジアや東南アジアなど、いろいろな通貨があります。
必要な自己資金は1,040万円ほどで、融資は受けられません。ただ、事業投資としては比較的安価な部類に入るといえるでしょう。
なお、内訳は外貨準備(預け金)が500万円、自動外貨両替機が540万円で減価償却(定率法)の対象となります。
最も重要なのは設置場所です。設置場所の地代支払いも必要となり、自動外貨両替機の設置や保守・管理は業者に依頼することとなります。セキュリティ対策もセコムなどへ外部委託となるでしょう。
自動外貨両替機のPLイメージ
続いて自動外貨両替機事業のPLのイメージを解説します。
両替手数料は自分で設定できますが、粗利率7%前後が一般的です。掛かるコストは外貨転コスト、業務委託料、地代の3つが主です。
自動外貨両替機への事業投資メリット・デメリット
次は、自動外貨両替機への事業投資のメリット、デメリットを整理しましょう。
【自動外貨両替機への投資メリット】
- インバウンドの需要がある
- 手離れが良く手間が掛からない
- 節税効果がある
【自動外貨両替機への投資メリット】
- 売上は設置場所次第
- インバウンドのみの需要
実は「海外不動産のホントのトコロ」でも、自動外貨両替機への事業投資を行っていて、都内の某所に設置しています。
しかし、2020年時点では全く売り上げがありません。
日本から海外へもそうですが、海外から日本への旅行者がほとんどいないためです。旅行者がいなければ、両替需要もありません。
世界情勢に合わせた分散投資が重要
自動外貨両替機は、2020年時点ではほとんど売上があがりません。
自動外貨両替機がこの先もどうなるかは、東京オリンピックの開催にも大きく左右されるでしょう。取り扱い企業はまだ希望を捨てず、オリンピックに向けてさらに設置場所を増やすと言っていますが、どうなるかは全くわかりません。
自動外貨両替機への事業投資で教訓として得たのは、世界情勢、経済情勢、日本がこの先どうなるかわからない中で投資効果を得ようとするのであれば、やはりポートフォリオが大事だということです。
現状で効果が高いものもあれば、低いものもある、そのときどきの情勢でパフォーマンスは変わってきます。
マネーリテラシーを上げて、分散投資をして、どのような状況にも対応できる投資をオススメします。
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