本記事では、カンボジアのビザプログラム「CM2H」の詳細情報と手続き方法について解説します。近年、さまざまなビザのプログラムや新たなビザを始める国が非常に多い中で、カンボジアがCM2Hというビザのプログラムを開始しました。マレーシアにはMM2H(マレーシアマイセカンドホーム)という長期滞在ビザがありますが、その頭文字がマレーシアのMからカンボジアのCに変わったのがこのCM2Hというビザプログラムです。今回は、CM2Hのプログラム内容、CM2Hの申請条件と手続き方法、CM2Hの仕組みについて解説していきます。
CM2Hのプログラム内容について
1.CM2Hとは
2022年7月22日、カンボジア内務省よりCM2Hのビザプログラム開始が発表されました。CM2Hは、簡単にいうと長期滞在ビザです。最長10年間長期滞在できます。その後、申請kればカンボジア国籍のパスポートを取得できます。
CM2Hはクメールホームチャリティアソシエーション(以下、KHCA)という団体により運用されています。KHCAはカンボジアの内務省が唯一指定した慈善団体です。慈善団体のため、カンボジアの今後の経済成長や国民の生活水準、経済水準を押し上げるということを目的としています。
2.CM2Hのメリット
CM2Hに参加するメリットは主に5つ挙げられます。
1つ目は長期の移住ビザが取得できることです。長期滞在の10年間のビザがもらえます。
2つ目は唯一、政府公認のルートでカンボジアのパスポートが取得できることです。
3つ目はカンボジアの銀行でアメリカドルの口座が開設できることです。カンボジアでは自国通貨もありますが、流通通貨はほとんどアメリカドルです。そのため、一般的にアメリカドルで資産を預け、資産運用します。
4つ目は世界各国のCM2Hメンバーとの交流によるビジネスチャンスがあることです。KHCAの一員としてCM2Hに参加することでメンバー同士の交流ができます。
5つ目は慈善団体からのつながりで政府関係者との関係作りができることです。
3.CM2H加入メンバー限定のサービス
CM2Hに加入することで受けられるサービス内容は12項目ありますが、今回は代表的なものを紹介します。
1つ目は、10年間KHCAの会員権が得られることです。
2つ目は、10年間の長期滞在ビザ、パスポートが取得できることです。
3つ目に、会社の設立、銀行口座の開設、労働許可証の発行サポートが受けられることです。カンボジアにビジネスで進出したいと考えたとき、カンボジアの法人を作ったり、カンボジアの法人銀行口座を作ったり、就労ビザを出したりする必要があります。CM2Hに参加すれば、簡単に法人設立や法人銀行口座が作れます。
4つ目に認証済みの不動産を所有できることです。
また、1年間の医療保険の提供、運転免許証の発行、信託口座の開設などができます。カンボジアにお金を移して信託口座で相続をすれば非常に安価な相続税で相続できます。
さらに、宿泊先の手配や教育、法務、税務、資産、財務のコンサル、翻訳といったコンシェルジュサービスがあります。
そして、日本人の特典として、カンボジアの国際空港から宿泊先までの送迎サービスやVIPルートでの入国審査が付加されます。
CM2Hは超簡単!プログラム申請条件と手続きの方法
1.申請条件
CM2Hの申請条件は非常にシンプルです。
- カンボジア政府に承認された国、都市、地域に属すること
- 18歳以上であること
- 犯罪歴がないこと
- 提出した全ての書類が内務省の審査に通ること
日本は承認されている国のため、問題ありません。日本であれば問題なく通ると言われています。
2.要件
①CM2Hの10年間のメンバーシップとして5万ドルを支払う
KHCAに5万ドルを支払う代わりに、10年間のメンバーシップとして会員登録します。KHCAは慈善団体のため寄付という形でカンボジアの経済発展のために使われます。
②政府が承認した不動産を5万ドル以上所有する
先ほど紹介したサービスの中で、認証を受けた不動産の所有とありましたが、政府が承認した不動産を5万ドル以上所有するということです。
3.手続き方法
まず事前の書類審査があります。その際、パスポートと事務手続きの手付金として5,000ドルを用意します。1週間ほどで審査が完了します。
その後、正式な登録フォームが届くので、署名、提出します。そして10営業日以内に残りの残金45,000ドルと、不動産の所有権の証明書や売買契約書を提出します。
そうすると、1ヵ月以内にCM2Hのギフトボックス、各種証明書が届きます。
ここから法人設立や銀行口座を開設するのであれば、さらに2ヵ月ほどかかります。
CM2Hのビザがカンボジア当局に届いてそれが自分のところに届くと医療保険の申請をし、CM2Hの手続きは完了します。そのため約1ヵ月〜2ヵ月ほどでエントリーできます。
CM2Hを徹底解剖!CM2Hの仕組みとは?
最後に、CM2Hの仕組みについておさらいしておきましょう。
カンボジアマイセカンドホーム(CM2H)というのはカンボジアの内務省が唯一指定したKHCAという慈善団体が運営します。そのため、プログラムと内務省と慈善団体が手を取りながらすすめるという仕組みです。
CM2Hに参加するためには5万ドルが必要ですが、この5万ドルはKHCAという慈善団体に支払われます。そのためゴルフ会員権やリゾート会員権のようにリセールや譲渡ができず、いわゆる寄付ということになります。
つまり、この5万ドルは資産にはならないということを理解しておきましょう。
また、政府が承認した不動産に5万ドル以上投資するという点に関しては、政府が承認した不動産というのはすでに決まっており、政府が承認したデベロッパーが開発したプロジェクトに投資するというルールになっています。
政府が承認したデベロッパーとは、Titan Stone Group、GCC、CT Development International LTD、アークプロパティの4社です。基本的にはこの4社が開発したプロジェクトのものでなければならず、カンボジアでどの不動産に投資してもいいというわけではないので注意しましょう。
まとめ
今回はCM2Hについて解説しました。色々なサービスや仕組みがありましたが、まとめると、会費として慈善団体KHCAに5万ドルを寄付する、4つのデベロッパー会社が開発した不動産に5万ドル以上投資するということです。
つまり、日本円にすると1,400万〜1,500万円ほどのお金を支払えば、カンボジアで10年長期滞在のビザが取得でき、その後パスポートも取得できるのです。
さらに、カンボジアで事業進出するのであれば、CM2Hのビザプログラムに参加することで簡単に会社設立できたり、銀行口座が作れたりします。就労ビザや雇用パスなども出しやすい環境になるため、使い勝手がいいという一方で、ビザに投資したお金に関しては資産価値が残らないというデメリットもあります。
カンボジアに進出する、カンボジアに海外移住する目的に合わせて活用してみてください。
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