本記事では「ホテルコンドミニアム投資」について解説します。特にハワイが多いですが、リゾート地にはホテルコンドミニアムが投資対象となります。リッツカールトンやトランプタワーなどビッグブランドのホテルコンドミニアムは日本人に大人気で羨望の的でもあります。最近では沖縄でもホテルコンドミニアムが開発され、東急リゾートでは盛んに販売活動を行っています。とはいえ、本当にホテルコンドミニアム投資は投資として優秀なのでしょうか。居住用の収益不動産の収支と比較してホテルコンドミニアムの収支を紐解いて解説します。
ホテルコンドミニアム投資とは?
リゾート地にあるホテルを分譲しているのがホテルコンドミニアムです。
分譲ホテルを売買し、運用するのがホテルコンドミニアム投資です。
当然オーナーは分譲ホテルの所有者としていつでも利用できますが、オーナーが利用しない間にホテルとして運用するという投資手法です。
リッツカールトンやトランプは分譲ホテルの運用管理をする会社となり、ホテルでの運用をサポートしています。
ホテルとして運用すればホテルの宿泊費が得られ、運用管理に掛かる費用を差し引いた資金をオーナーに分配することになります。
トップブランドであるリッツカールトンやトランプタワーは日本人には大人気で羨望の対象となっています。
特にハワイのホテルコンドミニアムは所有欲が満たされ、周りに自慢することもできます。
ホテルコンドミニアム投資と居住用不動産投資の収支比較
とはいえ、不動産投資であることは変わらないので不動産投資としての魅力はあるのでしょうか。
居住用不動産投資の収支と比較してホテルコンドミニアムの収支を紐解きます。
①賃料と宿泊費~売上単価
月々の賃料が売上になる居住用不動産と比べ、ホテルコンドミニアムは宿泊費が売上となります。
月々と賃料に比べると圧倒的にホテルコンドミニアムの宿泊単価の方が高く、一泊$800程度の収入が見込めます。
②年間稼働率
月々契約の居住用不動産の稼働率は90%以上ですが、ホテルコンドミニアムの場合、70%程度が目安となります。
パンデミックやリセッション時にはホテルの利用がされないので、20%程度の稼働率になる場合もあります。
③オペレーション費用
居住用不動産であれば、PM費やAM費のみですが、ホテルコンドミニアムの場合はこれに加えてマーケティングや予約システムの利用料も掛かります。
居住用不動産のオペレーション費は賃料の10%程度に比べホテルコンドミニアムの場合、30程度が目安となります。
④共用部維持費用
居住用不動産であれば、HOA費を支払っていれば共用部の維持が可能ですが、ホテルコンドミニアムの場合、高級リゾート地のホテルということもあり、共用部の施設が充実しており、共用部の施設を維持するためにも多額の費用が発生します。
パンデミックやリセッション時にホテルが通常営業した場合は、宿泊の有無に関わらず共用部維持費用が発生します。
ホテルコンドミニアム投資の注意点
羨望の的であるホテルコンドミニアム投資は、居住用不動産(アメリカ西海岸)のCap Rateが2~3%に対し、通常時でもCap Rate1%前後、パンデミックやリセッション時にはマイナスになることもあるため、不動産投資という意味では有効な手段とはいえません。
オペレーション費や共用部維持費についても運用会社が一方的に決めることが多く、オーナーがコントロールすることはできません。
また、大規模な修繕が発生した場合にも同様で運用会社が一方的に工事代金を割り当て支払う必要があります。
オーナーがコントロールできるという意味でも居住用不動産の方が投資対象としては優れています。
商用不動産はパンデミックやリセッション時には非常に弱いのが現状です。
キャッシュフローが生まれないばかりか、キャッシュアウトも発生します。
また、ホテルコンドミニアムは新しいものも開発されており、自ずと古い中古ホテルコンドミニアムはキャピタルゲインも得られないでしょう。
ビッグブランドであるリッツカールトンやトランプタワーといったホテルコンドミニアムは日本人、特に経営者の中では大人気ですが、不動産投資の対象としては優秀ではありません。
もし、ホテルコンドミニアムを購入したい場合は、割り切ってご自身の所有欲や承認得を満たすものとして捉え、決して不動産投資を目的として購入されないようご注意ください。
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