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アメリカ・MUFGユニオンバンクの日本人銀行口座の行方

本記事では「MUFG子会社ユニオンバンクをUS Bankに売却」について解説します。
アメリカで銀行口座や証券口座、クレジットカードなどファイナンスサービスを受けるためには原則SSNが必要になります。アメリカで非居住者でも口座開設ができる銀行や証券会社はごく一部です。それでも基本的にはアメリカで口座開設の手続きをしなければならない銀行や証券会社がほとんどです。

日本人が日本に居ながら銀行口座開設ができるのがユニオンバンクです。ユニオンバンクは三菱UFJフィナンシャルグループの子会社であるため、三菱UFJ銀行の銀行口座を持っていれば簡単にアメリカに銀行口座の開設ができます。三菱UFJ銀行にカリフォルニアアカウントプログラムを郵送で申し込めば2~3週間で銀行開設が完了します。
日本語サポートが手厚いため、英語が苦手な方でも問題なく銀行口座を維持することができます。

日本人には貴重で手厚いユニオンバンクのサービスですが、三菱UFJフィナンシャルグループからUS Bankに売却されることが決定しました。
US Bankに売却された後、ユニオンバンクのサービスの行方を解説します。

1.三菱UFJフィナンシャルグループのプレスリリース

2021年9月に三菱UFJフィナンシャルグループが持つユニオンバンク株をすべてUS BankのUS Bancorpに売却することがプレスリリースされました。2022年6月までにアメリカの当局に承認を得た後、正式に売却されることになります。

プレスリリースの中ではUS Bancorpへ売却後も日本人のユニオンバンク口座やサポートサービスが継続できるように協議しているとのことです。
US Bancorpとの協議がうまくいけばユニオンバンクでの新規銀行口座は継続され、日本語のサポートサービスも継続するでしょうが、US Bancorpが日本人に忖度してサービスを継続することは考えづらいでしょう。少なからずユニオンバンクのサービスはUS Bankが提供しているサービスに近づいていくと考えるのが自然です。

2.日本人のユニオンバンクの銀行口座は閉鎖されるのか?

アメリカでファイナンシャルサービスを受けるためには原則SSNが必要です。SSNを持たない非居住者である日本人の銀行口座はどうなってしまうのでしょうか。
最悪のケースはユニオンバンクの銀行口座が閉鎖されてしまう可能性があります。いま非居住者がアメリカで銀行や証券会社で口座を開設するのは、アメリカで手続きをしたとしても非常に難しくなっています。クレジットカードをあらたにつくるのも至難の業です。

とはいえ、日本人のユニオンバンクの銀行口座が閉鎖されるという可能性は非常に低いでしょう。すでにユニオンバンクから融資を受けている投資家もいますし、日本人のアメリカ不動産オーナーは頻繁に入出金があり、送金もしているので利用者保護の観点から閉鎖するということにはならないでしょう。
いまユニオンバンクの日本語サポートに確認したところ、日本人のユニオンバンクの銀行口座を閉鎖するということはないということでした。

3.ユニオンバンクの銀行サービスの行方

三菱UFJフィナンシャルグループとUS Bancorpがどれだけ協議を重ねたとしても、ユニオンバンクの銀行サービスはUS Bankの銀行サービスに近づいていくはずです。
ユニオンバンクの銀行サービスがUS Bankのサービスに近づいたときの弊害を解説します。

3-1.日本に居ながら新規銀行口座開設ができない

三菱UFJ銀行の銀行口座を持っていれば日本に居ながらアメリカに銀行口座が開設できるということは、三菱UFJ銀行で本人確認や反社チェックをしていることでアメリカでの本人確認を担保しているということになります。今後、三菱UFJフィナンシャルグループでなくなるということは、US Bankで新規口座開設をする場合、アメリカでの手続きとSSNが必要になるため、日本人が日本に居ながら口座開設はできなくなるでしょう。

3-2.日本語サポートサービスがなくなる

三菱USJフィナンシャルグループだったからこそ、ユニオンバンクには日本人の銀行口座が多く日本語でのサポートサービスができていました。US Bankは日本人に忖度する必要がないため、今後は日本語サポートサービスが徐々になくなっていくでしょう。
いままでインターネットバンキングがロックされたり、日本へ国際送金をするときに手厚い日本語サポートサービスがありましたが、今後は英語での問い合わせになっていきます。

3-3.アメリカでしか国際送金ができなくなる

ユニオンバンクの銀行サービスがUS Bankの銀行サービスに近づくと仮定すると、US Bankの銀行口座から日本への国際送金はアメリカでしか手続きできません。いまのところUS Bankのインターネットバンキングには国際送金のサービスがありません。
仮に日本に居ながら資金を移動したのであれば、US Bankの小切手を自分に振り出し、日本の銀行に持ち込むといった手段しかありません。

4.駆け込みでアメリカでユニオンバンクの銀行口座を開設!

ユニオンバンクが三菱フィナンシャルグループからUS Bancorpに売却されることは決まりましたが、いまアメリカの当局に承認を得る最中であることからまだカリフォルニアアカウントプログラムは継続中です。また、アメリカに銀行口座をお持ちでない方でアメリカに銀行口座を開設したい方は最後のチャンスかもしれません。
ユニオンバンクの銀行サービスの改悪と閉鎖の可能性を許容できるのであれば、駆け込みでユニオンバンクの銀行口座を開設してみてはいかがですか。

海外不動産のホントのトコロ」ではユニオンバンク以外のアメリカの銀行で新規銀行口座のお手伝いをしています。メールや書類のやり取りで国際送金の手続きや入出金明細の取得などができ、インターネットバンキングのロック解除も比較的簡単にできる銀行です。もちろん安全で安心な銀行口座ですのでご安心ください。

遂に新規口座受付停止のMUFGユニオンバンク!売却劇のその後本記事では「アメリカ・ユニオンバンクのサービス改悪」について解説します。アメリカのユニオンバンクは三菱UFJフィナンシャ…

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5.まとめ

日本人に手厚く貴重なユニオンバンクの銀行口座ですが、今後はUS Bankの銀行サービスに近づいていくため、いままで通りのサービスを受けることは難しいです。いまユニオンバンクの銀行口座をお持ちの方は、銀行サービスが改悪になるということを前提に、自らユニオンバンクの銀行口座を閉鎖しすべての資金を引き上げるか、ユニオンバンクの銀行口座を維持し、英語でのコミュニケーションに対応するかを判断しなければなりません。

意外に海外の銀行口座の維持は手間が掛かり、インターネットバンキングがロックされることは日常茶飯事です。メールや書類のやり取りであればある程度対応できるかもしれませんが、英語で電話でのやり取りが必要な場合は難易度が上がります。

いま一度、本当にアメリカに銀行口座が必要か、アメリカの銀行口座の目的と代替手段を考えるタイミングかもしれません。

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