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アメリカ不動産の固定資産税が丸わかり!テキサスは要注意!

本記事では「アメリカ不動産の固定資産税」について解説します。

不動産投資に掛かる費用はいろいろありますが、費用のひとつに固定資産税が挙げられます。日本の固定資産税は定期的に見直されある程度の予測が可能なため、不動産投資の利回りにあまり影響しないかもしれません。

アメリカの固定資産税は州によって違います。日本人投資家が多く投資をしているテキサス州の固定資産税が爆上がりして、想定していた利回りを確保できないということをよく耳にします。
アメリカ主要都市の固定資産税について解説します。

1.固定資産税の算出方法の日米比較

固定資産税の算出方法は世界共通です。

固定資産税率×課税標準額=固定資産税

これに付随する要素が課税標準額の見直しのタイミングと特例になります。

日本の固定資産税と日本人投資家が多く投資をしているアメリカのカリフォルニア州とテキサス州の固定資産税について、固定資産税率、課税標準額、見直しのタイミングの3つのポイントで比較します。

固定資産税の前提として、固定資産税は日本でもアメリカでも地方税です。日本では市区町村に納税し、アメリカではカウンティーに納税します。

1‐1.日本の固定資産税

固定資産税率:1.70%
課税標準額:公示価格の70%
見直し時期:3年毎

日本の固定資産税の課税標準額が70%程度のため、日本の固定資産税は1%前後となりアメリカと比較すると税率が低いです。さらに新築の特例などもあるため、固定資産税が原因でインカムゲインが減少するということはあまりありません。

1‐2.カリフォルニア州の固定資産税

固定資産税率:1.25%
課税標準額:不動産取引価格
見直し時期:1年毎

カリフォルニア州の不動産市場は成熟した不動産市場であるため、カリフォルニア州の固定資産税が大きく増えることはありません。カリフォルニア州の固定資産税はアメリカのインフレーション率に合わせて上昇しているため、毎年2~3%づづ徐々に増えていきます。

1‐3.テキサス州の固定資産税

固定資産税率:2.30%
課税標準額:時価
見直し時期:1年毎

テキサス州の不動産市場はエマージングマーケットです。不動産取引が活発になったのも直近5年程度のため、課税標準額が更新されていない不動産ばかりです。そのため、テキサス州の不動産取引が発生して、課税標準額が見直された結果固定資産税が2倍になったり、ひどいケースでは8倍になったこともあります。

日本やアメリカのカリフォルニア州のような成熟した不動産市場である場合、固定資産税算出の基となる課税標準額は定期的に見直され、固定資産税が爆増したりはしません。テキサス州は良くも悪くもエマージングマーケットのため、固定資産税が爆増するケースをよく見受けます。不動産の取引をしてみないと固定資産税がどのくらい課税されるかがわからないということです。
日本でもアメリカでも不動産投資をするのであれば事前に投資の収支シュミレーションをしますが、テキサス州での不動産投資の場合は固定資産税が増えることにより、事前に想定した利回りが確保できないことがほとんどです。
これからテキサス州でアメリカ不動産投資をする方はお気をつけください。

2.固定資産税と地方所得税の関係性

日本の所得税は、国に所得税を納税し、市区町村に住民税を納税します。アメリカの所得税は、国に連邦税を納税し、州に州税を納税します。固定資産税は日本でもアメリカでも地方税ですが、実は固定資産税と地方所得税に関係性があります。結局は地方行政がどこから税収を得るかの違いでしかありません。
同じく日本とアメリカのカリフォルニア州とテキサス州を比較することによりわかります。

2‐1.日本の固定資産税と地方所得税

固定資産税率:1.70%
地方所得税率:10%

所得に対して一律10%が課税されます。日本の地方所得税はアメリカの州税と比較をするとどこよりも高いのです。

2‐2.カリフォルニア州の固定資産税と地方所得税

固定資産税率:1.25%
地方所得税率:1~12.3%

カリフォルニア州は世界屈指の経済圏であるため、全米の中でも州税が高いことで知られています。所得に対して累進課税制度となっており、1~12.3%の州税を納税する必要があります。

2‐3.テキサス州の固定資産税と地方所得税

固定資産税率:2.30%
地方所得税率:0%

テキサス州の所得に対する州税はありません。これは個人でも法人でもです。所得に対する州税がないということで、州税の高いニューヨークやカリフォルニアから多くの住民や企業が流入しているのです。

固定資産税が安いエリアは地方所得税が高く、固定資産税が高いエリアは地方所得税が安いのがわかります。

それでは、日本人がアメリカ不動産投資をする場合、どちらの方が有利なのでしょうか?
日本人がアメリカ不動産投資をして、収益を得た場合でも購入当初5~6年は購入時の費用と減価償却が発生するため、赤字となりアメリカに納税することはあまりありません。つまり、州税が高いエリアでアメリカ不動産投資をしたとしても地方所得税が掛からないということです。一方、固定資産税はアメリカ人でも日本人でもアメリカに固定資産を所有していれば課税されることになります。

日本人がアメリカ不動産投資をするのであれば、固定資産税が高いテキサス州よりも固定資産税の安いカリフォルニア州でアメリカ不動産投資をした方が有利なのです。

3.固定資産税の減免サービス

個人の所得税節税のために多くの日本人投資家がテキサス州でアメリカ不動産を購入しました。想定外の固定資産税の上昇で思ったようなインカムゲインを獲得できていない日本人投資家も多いのではないでしょうか。

実は爆上がりした固定資産税について、カウンティーに現在の固定資産税額に対して不服申し立てをして再度固定資産税の課税標準額の算出を求めることができます。
アメリカのロイヤー(弁護士や司法書士など)から固定資産税の減免サービスを受けることで、固定資産税が下がる可能性があります。固定資産税の減免サービスを提供している多くのロイヤーは成功報酬で請け負ってくれるため、仮に固定資産税が下がらなかった場合、報酬を支払う必要はありません。固定資産税の減少額の30%程度の報酬でサービスを提供しているので、固定資産税でお困りの方は是非チャレンジしてみてください。

4.まとめ

不動産投資において収支が想定できるということは非常に重要です。日本やアメリカの成熟した不動産市場であれば、ある程度想定した範囲内で収支をコントロールできるでしょう。収支がコントロールできない場合、不動産ローンを活用していた場合、返済にも影響します。

テキサス州のようなエマージングマーケットで不動産投資をするということは、大きなキャピタルゲインを得られる可能性と裏腹に不動産賃貸管理でリスクも高いということを理解された上でアメリカ不動産投資を検討されることをオススメします。

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