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日本人は投資が下手?効率的な老後資産形成のために必要なポートフォリオの考え方~IMF/GPIF

本記事では、老後資産形成のためのポートフォリオの考え方について解説します。近年、老後資産形成について多くの方が興味を持っているようです。老後資産形成は長期戦のため、ポートフォリオの考え方は非常に重要です。短期の投資であれば、ニュースなど色々なことで判断できますが、長期戦の場合リスクヘッジとリターンについて真剣に考えなければ大きな損をしてしまったり、考えられる効果が出なかったりしてしまいます。今回は、まず通貨のポートフォリオについて、次に金融商品のポートフォリオについて、最後にそれを踏まえた上で自分に合ったポートフォリオについて解説していきます。

通貨のポートフォリオの考え方~IMF(国際通貨基金)

まずは通貨ポートフォリオの必要性について解説します。

日本人は当然ですが、日本円で給料や報酬を得ています。そのため何もしなければ日本円でずっと貯めることになります。しかし、日本円だけではリスクヘッジできません。

通貨とは国力を表すものです。アメリカドルであればアメリカの国力、ユーロであればヨーロッパの経済系の力、中国の元であれば中国の国力、日本円であれば日本の国力を表し、これから将来性があるのかということを示します。

日本人は給料などの収入を日本円でもらっているため、日本円に依存しているという状況です。

また、可能性は少ないかもしれませんが、急激なインフレが起こり、財政赤字が進むとデノミネーションが行われる可能性があります。

このようなことから国に依存しないポートフォリオを考えてリスクヘッジする必要があります。

通貨のポートフォリオを考える上で参考になる、IMF(国際通貨基金)のSDR(特別引き出し権)という数値があります。IMFには、IIMF加盟国に対して何か起こったときにお金を引き出していいですよという権利があります。つまり、IMFは世界中の通貨の中で、リスクヘッジするためにこのような外貨を準備してますよという指標であり、個人の通貨のポートフォリオにも参考になるでしょう。

2000年〜2015年の間で一番多いのがアメリカドル、続いてユーロ、次いで日本円、イギリスポンドということで、この4種類がSDRの採用通貨といわれていました。しかし、2016年に中国の人民元がSDRの採用通貨になり、今、通貨分散するのであれば、アメリカドル、ユーロ、中国元、日本円、イギリスポンドとなります。

構成通貨比率は7割方がアメリカドルとユーロで占められており、人民元、日本円、イギリスポンドが大体1割ずつとなるので、資産のポートフォリオを通貨で分けると、約4割がアメリカドル、3割をユーロで資産形成して、残りを中国元とイギリスポンドを1割ずつ買って、余ったお金を日本円で置いておくという形になるでしょう。意識的にアメリカドルやユーロ、イギリスポンドなどで投資しておくことでリスクを軽減できます。日本円に依存しないよう、こちらを参考に通貨のポートフォリオを考えることをおすすめします。

金融商品のポートフォリオの考え方~GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)

つづいて、金融商品のポートフォリオの必要性について解説します。

まず老後資産形成は長期戦であるが故にリスクのコントロールをしなければなりません。

次に効果的に投資したいのであれば、リターンをコントロールする必要があります。

そして、短期的な投資をするのか、長期投資するのか、投資機会をコントロールする必要があります。

結果的に金融商品のポートフォリオを組むことによってリスクを最小限にしてリターンを最大化するといった目的があります。

ここで、金融商品のポートフォリオのベンチマークになる指標についてみていきます。年金積立金管理運用独立行政法人、くじらと呼ばれるGPILがどのような資産の内訳で運用しているのかを示しています。

簡単にいうと国内債券25%、外国債券25%、外国株式25%、国内株式25%、この4つの資産に分けています。以前は国内債券がもっと多かったのですが、少しリスクを増やして外国株式や国内株式の割合が増えているのが現状です。

大きな年金の運用機関であっても基本的にはミドルリスク・ミドルリターンを目指しています。ハイリスク・ハイリターンではお金がなくなる可能性があり、ローリスクにすると年金が払えなくなる可能性があるということで、ミドルリスク・ミドルリターンを目指してポートフォリオを組んでいます。

また、20代のときと60代のときのポートフォリオは違います。若いうちはハイリスク・ハイリターン寄り、歳を取るとローリスク・ローリターン寄りにするといったように、年齢のレンジによってどのようなポートフォリオを組むか分ける必要があります。

金融商品についても、最終的にミドルリスク・ミドルリターンを目指します。

例えば個人向け国債(日本国債)はローリスク・ローリターン、外債(外国債券)は高リスク・高リターン、国内株式は高リスク低リターン、海外株式は高リスク高リターンの4つの部類に分けられます。つまり、若いうちは外債や外国株式を、老後に向けては国債を選ぶということです。

生命保険は個人向け国債と同様にローリスク・ローリターンの部類です。保険会社が国債を買って運用している、外貨建ての生命保険の場合は外債を買っているといったイメージのためです。また、債券を買うのと、生命保険を買うのを同じ意味だと捉えるのであれば円建ての生命保険を25%、ドル建てやユーロ建ての生命保険を25%、それ以外は海外の株式や国内の株式で回すことをおすすめします。

自分に合ったポートフォリオの考え方

自分に合ったポートフォリオを組むためには、リスクとリターンを設定することから始めましょう。商品のことをあまり理解せずにハイリスク・ハイリターンの投資をしても失敗するだけです。

まずは、自身のリテラシーにあわせてリスクとリターンを設定し、それにあわせて商品、通貨を買います。リテラシーをつけて勉強していくことで買える商品の幅やポートフォリオの幅も広がるでしょう。

まとめ

今後、外貨や海外の金融商品とは付き合わざるを得ません。国の年金運用ですら外国債券や外国の株式を混ぜています。

しかし、日本では外貨や外国の金融商品を運用する環境にはあまり恵まれていません。ですので、海外で投資運用できる環境をこれから整えて、効果的に資産の半分ほどを外国株式や外国債券で運用していくことをおすすめします。

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