本記事では、『SPCを活用した法人税節税の仕組み』について解説します。今回は、オペレーティングリースについてさらに深掘り、どのような仕組みによって節税になるのかを、いま話題の「トラックファンド」の事例を挙げて解説していきます。
オペレーティングリースの仕組み
オペレーティングリースでは、次の5つが関係してきます。
・投資家(匿名組合)
・金融機関
・SPC(特定目的会社)
・SPC管理会社
・トラック屋/運送会社
まず、SPCという言葉が聞き慣れないと思いますが、「Special Purpose Company」の略で「ペーパーカンパニー」のような存在です。
投資家は匿名組合出資によりこのSPCに出資することによって、組合の損益の分配を受けることができます。出資者はSPCの「パススルー課税」になります。
パススルー課税とは?
「パススルー課税」とは、法人や組合などにおいて発生した利益に対し、直接当該の法人や組合には課税されず、その利益の配分を受けた出資者、構成員等に課税される制度のことです。
わかりやすくいうとSPC自体は課税することなく、損益の分配を受けた出資者が課税の対象となります。
節税の流れ
新車のトラックの耐用年数は5年に設定されています。5年以上経過した中古のトラックであれば簡便法により2年で減価償却をすることができます。
初年度に多くの減価償却をすることができ、SPCでは大きな損金が発生します。出資者は出資金額を上限にその損失を特別損失として法人の決算に織り込むことができます。
その後は定期的にリース料を得ることができ、最終的にそのトラックを売却することにより出資金の償還を受けるという仕組みです。
初年度に大きく節税をすることができるというわけです。
オペレーティングリースというと、航空機や船舶、コンテナが主流でしたが今回のコロナの影響で安定的な運用ができなくなっています。国内のトラックで運用ができるトラックファンドが注目される理由としては、ECサイトなどの台頭で運送業への需要が増し、安定的に運用できるところにあります。
また、SPCを活用した法人税の節税については、一度税理士にご相談することをおすすめしています。
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