本記事では、マレーシアでの銀行口座開設、マレーシアの銀行の使い分けについて解説します。一昔前はMM2Hを使ったリタイアメントの需要が多かったマレーシア移住ですが、最近では母子留学や教育移住を目的とするケースが多いようです。目的は違えど今後もマレーシアに移住したいと考える方は増えていくでしょう。マレーシアへ移住し生活を始める際には銀行口座が必要です。まずはマレーシアの銀行口座開設のための条件やフローについて解説し、その後、具体的な銀行名を挙げておすすめの銀行とその詳細について解説していきます。
マレーシアでの銀行口座開設の条件と必要書類
マレーシアの中央銀行が認めている銀行は26個あります。世界的に有名な銀行や金融グループの名前もある一方で、日本では馴染みのないインドの銀行やイスラムの銀行も含まれています。
マレーシアで銀行口座開設する条件
マレーシアで銀行口座を開設する最低条件としてビザが必要です。ビザには色々な種類がありますが、EPといわれる就労ビザ、MM2Hといわれる投資ビザ、母子留学で移住した方の保護者ビザ、この3つのビザに関しては、基本的には銀行口座開設ができるといわれています。そのため、観光で訪れたためビザがないという状況ではマレーシアの銀行口座はなかなか作りづらいでしょう。
必要書類
続いて、必要書類について確認しておきましょう。
- パスポート
- 有効なビザの証明
- 雇用主からのレター
MM2Hや保護者ビザの場合は必要ありませんが、就労ビザの場合は、いわば就労証明書のようなイメージで雇用主からのレターが必要な場合があります。
- 銀行口座の申込書
- 最低預金額
これらを用意して銀行に出向きます。早ければ即日、遅くても1週間ほどで口座開設できます。
一方、法人の口座は個人の口座を作るよりも非常に難しく、1ヵ月ほどかかります。登記簿やその他個人とは違う必要書類があるので、事前に確認してから銀行に行くようにしましょう。
マレーシア国内のオススメ内資銀行
ここからはおすすめのマレーシアの銀行を、具体的な銀行名を挙げて解説していきます。
マレーシアの銀行は、基本的にはマレーシア国内の内資銀行と、外国資本の外資銀行の2つに分けられます。
まずは、マレーシア国内の内資銀行を3つ紹介します。
MayBank
1つ目は、MayBankです。マレーシア最大手の銀行で、支店の数もマレーシアの中で一番多く、それだけATMも多いため、利便性も高いです。
また、秀逸なアプリケーションを使ってパソコンやスマートフォンで銀行のサービスを受けたり、送金したりできます。
さらに、口座を作るだけで保険がついてきたり、金利が高いキャンペーンをしていたり、他のサービス、例えばグラブやガソリンスタンド、飲食店などと提携しており、お得なサービスを受けられたりするなど、最大手ならではの魅力的な仕組みがあります。
CIMB
2つ目は、CIMBです。マレーシアでは第2位の銀行で支店数は300店以上あり、ATMもMayBankの次に多いです。
CIMBの特徴は、銀行の担当者や行員の方のサポートが手厚いことです。ただし、日本語が喋れるという意味合いではありません。
パブリックバンク
3つ目はパブリックバンクです。マレーシア国内では第3位の銀行で、支店は250店以上あるもののATMの数が少ない点は注意が必要です。中華系の銀行として有名で、チャイニーズ系のマレーシア人がよく利用しています。
パブリックバンクの一番の特徴はジャパンデスクがあることです。そのため海外移住をする、海外進出をする際には日本語のサポートが受けられます。
さらに、りそな銀行と提携しており、りそな銀行からの駐在員と日本語が喋れるパブリックバンクの行員が担当についてくれます。そのため、マレーシアで事業を進める、個人で海外移住も進めて銀行口座を開設するというビギナー向けには非常に便利な銀行です。
マレーシア国内の銀行を選ぶ際に重要なのは利便性です。例えばキャッシュが必要なときにATMですぐに引き出せるのか、オンラインバンキングやキャッシュレスサービスなどのアプリケーションの使い勝手がよいか、といった点でマレーシア国内の銀行を選択するといいでしょう。
マレーシア国内のオススメ外資銀行
続いてマレーシアの外資銀行を2つ紹介します。
HSBCマレーシア
まず1つ目は、HSBCマレーシアです。イギリスの銀行の傘下にある銀行で、マレーシア国内には支店が40店舗ほどあります。
HSBCは非常に大きな金融グループのため、豊富な金融商品があり、HSBCの中で投資をすることも可能です。
HSBCの一番の特徴は、MM2Hでビザを取得されている方の多くがHSBCの銀行口座を選んでいる点です。
UOB
2つ目はUOBです。シンガポールが本店の銀行で、マレーシアには55の支店があります。
UOBの1番の特徴はジャパンデスクがあるため、法人口座が開設しやすいことです。
今回、外資の銀行を紹介したのは、マレーシア国内の内資銀行はマレーシアの金融ルールやコンプライアンスが非常に厳しいためです。マレーシアリンギットだけで取引するという場合はマレーシア国内の内資銀行を選択してもいいかもしれませんが、リンギットは非常に弱い通貨のため、ある程度の内部留保を貯めておく場合、USドルや日本円に変える可能性もあります。さらにその外貨を日本に送金したり、また別の国に送金したりする場合もあるため、マレーシア国内の銀行よりも、グローバルに銀行のサービスを提供している外資銀行が選択肢にあがってくるのです。
ですから、マレーシアで銀行口座を開設する際には外資系の銀行も視野に入れながら進めましょう。
まとめ
今回は、マレーシアでの銀行口座開設について解説しました。
先述した通り、ビザがないと銀行口座開設は難しいため、まずは就労ビザ、MM2H、保護者ビザを確保してから銀行口座開設を進めましょう。
またビザが切れた場合、コンプライアンスが厳しい銀行ではビザを更新しないとその口座を凍結する場合もあります。ビザを更新する際はしっかりと調べるようにしましょう。
内資の銀行と外資の銀行の使い分けについては、用途があるので、個人も法人も、内資と外資一行ずつ銀行口座を作ることをおすすめします。
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