本記事では、実際に筆者がマレーシアで車を買ってみた経験をもとに、外国人のカーローンについて解説していきます。マレーシアは車社会のため、車があった方が断然便利です。Grab、iDriveといった配車アプリやSOCARといったシェアカーアプリで十分だと思われる方もいるかもしれませんが、費用がかかったり、行動に制限がかかったりと不便に感じることもあります。そのため、マレーシアに移住した場合、車を購入するべきか悩まれる方もいるでしょう。今回は、マレーシアのリセールマーケットについて、外国人のカーローンの条件について、マレーシアでの車の買い方やローンのすすめ方について解説します。
マレーシアでの車の選び方～マレーシア国産車・日本車のリセールバリュー
一般的にマレーシアで車を買うべきかどうかは、2年という期間が判断基準になります。2年以内の滞在であれば、リースやレンタカーの方がお得でしょう。一方、2年以上滞在するのであれば車を買った方がお得です。
また購入の際には、新車と中古車どちらを購入するのか決めることになります。そのときにポイントになるのがリセールマーケットです。日本の場合は3年落ち、つまり車検が切れたときが一番車の価値が落ちるといわれており、3年以上経過した場合の車の価値は50%〜60%ほどといわれています。一方マレーシアではリセールバリューが強く、年間で10%くらいしか落ちないといわれており、3年落ちであれば3年後に70%程度の金額で売却できます。また中古車はトラブルが多いといわれることが多いため、新車購入がおすすめです。
では、ここからはマレーシアの国産車、日本車、外国車（ドイツ車）のどれを選ぶべきか比較しながらみていきましょう。
マレーシア国産車
マレーシアの国産車で代表的なものはプロトンとプロデュアです。
プロトンのX50という型を新車で買う場合の購入価格は、約9万3,000リンギットです。3年落ちの場合、7万1,000リンギットで、3年後でも24%くらいしか価格が落ちていません。
プロデュアのアティーバという型は購入金額が7万2,000リンギット、3年後に売却した場合は6万3,900リンギットで、12%しか価値が落ちず、非常にリセールに強いといえます。
日本車
マレーシアでもHONDAやTOYOTAといった日本車は人気です。
HONDAのシティという型は9万5,000リンギットで新車購入でき、3年後に売却した場合は7万5,800リンギットで、約20%の下落です。
TOYOTAのバイオスという型は新車で購入すると約9万リンギット、3年後に売却すると7万3,500リンギットで、18%の値下がりです。
日本車は壊れにくいうえ、マレーシアは親日ということもあり、日本製品の人気が高いのはリスペクトの表れといわれています。
外国車（ドイツ車）
メルセデス・ベンツやBMWといったドイツ車はもともと値段が高いので、メルセデス・ベンツのAクラスで50万リンギット、BMWは約30万リンギットと、1千万円を超えます。
ただ、リセールバリューでいうとベンツのAクラスを3年後に売却すると51万リンギットで約28%の下落、BMWは約20万リンギットで約29%の下落ということで、日本車やマレーシアの国産車と比較すると、ドイツ車は値下がりが大きいようです。
これらのことから、マレーシアで車を購入するのであれば、日本車、もしくはマレーシアの国産車プロトンやプロデュアをおすすめします。
マレーシアの外国人向けカーローンの条件
外国人でもマレーシアでカーローンが組めます。実際に筆者もプロトンでローンを組んで車を購入しました。もちろん、メーカーやディーラーによっては、外国人のカーローンを認めていないところもあるので事前に確認する必要はあります。
外国人である筆者がマレーシアでカーローンを借りた条件は次の通りです。
ローン割合は60%
ローカルの方であれば90%〜100%借りられることもあるようです。
金利は2.66%
マレーシアの国際金利と考えると、そこまで高いということはなく、日本のカーローンと比較してもそれほど高くない金利です。
返済期間
今回は84ヵ月（7年）という返済期間を選択しましたが、60ヵ月（5年）という期間も選択できるようです。
マレーシアでの車購入フロー～申し込みから納車まで
つづいてマレーシアで車を購入するときの手順やローンの進め方について解説していきます。
まずは購入する車種を決めて、カーディーラーで車の購入の申し込み、ローンの申し込みをします。その際、パスポート、ビザの証明、免許証（国際免許証でも可）、3ヵ月分のバンクステートメント（銀行取引証明書）、収入証明（給与明細）をカーディーラーに提出します。
またローン審査の際、外国人はバンクオブネガラという日本の日銀のようなところに登録する必要があります。
銀行自体の審査は1週間程度で終わりますが、その後バンクオブネガラに登録するのに1〜3週間、長くて1ヵ月ほどかかるといわれています。
その後、銀行からローン審査を含めた結果が伝えられますが、その前に銀行から直接電話がかかってきて英語でのインタビューに答えなければなりません。そのため、ある程度英語を話せる必要があります。
ローン審査が終わったら、JPJというマレーシアの陸運局でナンバーを取得します。車検証のようなものを登録するのに約1週間ほどかかります。日本と同様にマレーシアでも希望のナンバーを有料で取得できます。。
約1ヶ月ほどでローン審査、ローン実行を含めた車の購入のフローが終わり、車の代金の支払い、自動車保険の加入の手続きを終えると納車となります。予定よりも時間がかかることもあるので、スケジュールに余裕を持って車を購入するようにしましょう。
まとめ
マレーシアでは車は必需品です。ディーラーやバンクにもよりますが、外国人でもカーローンを申し込めます。まずはローン審査にチャレンジしてみて、難しければ車種のグレードを下げて現金で買うといった選択肢も考えてみましょう。
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