本記事では「アメリカの源泉税FIRPTA」について解説します。FIRPTAは「Foreign Investment in Real Property Tax Act」の略称であり、簡単にいうと売却時にかかるアメリカの源泉税です。難しい内容ではありますが、なかなか大事なことなので、具体的な例を用いて解説していきます。
1.FIRPTAとは?
FIRPTAは、外国人投資家に課せられる源泉税で、物件価格の15%をアメリカに納税しなければならないというルールです。納付は売買時にエスクローにて清算されてしまうので、売却時に自動的に納税額を引かれて手元に戻ることになります。
FIRPTAの計算をしてみよう
FIRPTAのことを理解するには、概要をお伝えするより、具体例をお見せした方が早いでしょう。
例えば$500,000で購入した物件を$500,000で売却したとします。この場合、自動的に$75,000が納税され、売買諸経費で約7%($35,000)が引かれ、手元には$390,000しか残りません。
また、譲渡益に対しては日本に納税をすることになります。例えば先述のケースで減価償却を計上していた場合、$400,000に対して約20%($8,000)が納税額です。手元には、約$300,000しか残りません。
なかなかインパクトのある話ですが、アメリカで不動産を売るときにかかるFIRPTAのことを伝えてくれない不動産業者も多くいます。アメリカで不動産売買をするときは、頭の片隅にFIRPTAのことを置いておきましょう。
2.FIRPTAは取り戻せる
では、FIRPTAのあるアメリカでの不動産売買は、そもそも利益を出しづらいのでしょうか。ご安心ください。アメリカに納めたFIRPTA(源泉税)は二重課税にはならないため、取り戻すことができます。
FIRPTAを取り戻すために必要なのが、外国税額控除です。外国税額控除は、日本あるいはアメリカから納めた税金を取り戻すという作業です。ただ、なかなか面倒な作業なので、税理士をはじめとする専門家に依頼しなければなりません。時間がかかることも多く、1~2年かかることもあります。
とはいえ、FIRPTAを取り戻す権利は誰にでもあるので、チャレンジしてみましょう。
3.アメリカの源泉税を回避する方法
ほかにも、源泉税を回避する方法があります。例えば売却時にエスクローに対し、譲渡益は出ないということが証明、承認されれば源泉税を回避することができます。
現地の不動産ブローカーやCPA(アメリカ公認会計士)に依頼すれば、源泉税免除の手続きが可能です。恐らく日本の不動産業者は教えてくれないので、売却時の業者選びには気を付けましょう。
FIRPTAのことを知らなかった方の中には、「売却時の手残りが増えそうだ」と感じた方も多いのではないでしょうか。
知識、経験がある業者であれば、税金についてもしっかり対応してくれます。アメリカの不動産は、正しい知識をもって売却をしていきましょう。
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