本記事では「老後資産形成のためのアメリカ不動産投資」について解説します。
多くのメディアで老後資金の資産形成が取り上げられていることから、老後の生活に不安を覚える方が多くいらっしゃることが伺えます。金融庁から発表された老後2,000万円問題が発表されたことでその不安も顕著になっていることでしょう。老後資金の資産形成のために巷では多くの商品が紹介されています。金融商品・生命保険・不動産など老後資金の資産形成のための一番効果的な商品は何なのでしょうか。どれも「帯に短し、たすきに長し」のように感じます。
今回は老後資産形成にオススメのアメリカ不動産投資について解説します。
1.老後資産形成のための投資に必要なポイントまとめ
老後資産形成の目的は、現役を引退した後の生活資金を確保するためです。以前は60歳や65歳で定年し、会社からの退職金と国から支給される年金で生活することができました。いまでは定年の年齢は延びる一方で、退職金の制度がない会社も多くなってきています。国から支給される年金額も少なくなっていく一方であることから、自助努力で老後の生活費を確保しなければなりません。
このような社会情勢から若いうちから老後資産形成に取り組んだ方が、無理なく老後資産形成ができるため有利です。やみくもに老後資産形成をしてしまうと、老後の生活資金が不足したり、国の制度が変わることによる影響をもろに受けることになるため、老後資産形成は計画的に取り組まなければなりません。
老後資産形成とはいえ、投資なので投資効果を最大化した上でリスクを最小化する必要があります。老後資産形成を支援するための国の制度を活用し、所得や税金を控除されながら資産形成をすることも可能です。一方、老後資産形成とはいえ、病気になったときの緊急予備資金や教育費といったまとまった資金が必要な場合には資産を取り崩すことも考えなければなりません。老後の生活費の蓄えとはいえ、資産形成であることを念頭に置き効率的にフレキシブルに資産形成をするべきでしょう。
以下に老後資産形成のための投資に必要なポイントをまとめました。
①コツコツ積み立てることができる
②投資効果が高い(利回りが高い、譲渡益が多い)
③所得控除や税額控除といった節税効果がある
④自己資金にレバレッジを効かせることができる
⑤ミドルリスク、ローリスクである
⑥いつでも資金化ができる(流動性がある)
⑦必要なときにまとまった資金が受け取れる
2.老後資産形成のための商品別の特徴を徹底解剖
老後資産形成のための商品はどれも「帯に短し、たすきに長し」ですが、代表的な商品ごとに老後資産形成に必要なポイントと照らし合わせてその特徴を解説します。
2-1.現金・預金
日本人は現金主義で日本人の家計金融資産の中でももっとも大きい割合を占めるのが現金・預金です。50%以上を現金で占め、その割合は欧米人の家計金融資産と比較しても圧倒的に高くなっています。現金・預金のメリットは、元本割れをしないことからローリスクであること、すぐに資金を手元に戻せるため流動性が高いこと、定期預金をすればコツコツ積み立てることができることがあげられます。一方、日本の銀行金利は世界の中でも圧倒的に低いことから投資効果に期待ができません。また、現金・預金は税引き後の資金であることから節税の効果もまったくありません。
2-2.生命保険・個人年金保険
日本は保険大国で保険が大好きな国民です。生命保険の加入率は80%を超えているため、だれでも何かしらの保険に加入しているのではないでしょうか。生命保険・個人年金保険のメリットは、長期間コツコツ積み立てることができること、基本的には元本が保証されておりローリスクであること、生命保険料控除を受けられるため節税効果があることがあげられます。一方、デメリットとしては契約期間中に解約をした場合に元本より目減りするため流動性が低いこと、銀行金利よりまマシですが投資効果にあまり期待ができないことがあげられます。ローリスクの商品として老後資産形成のためのポートフォリオの一部であれば最低限の資産を確保できるでしょう。
2-3.国民年金基金・厚生年金基金・確定拠出年金
国は年金の制度として、国民年金、厚生年金とは別に年金基金や確定拠出年金を用意しています。年金基金や確定拠出年金のメリットは、65歳までコツコツ積み立てることができること、社会保険料控除の対象となるため節税効果があることがあげられます。一方、デメリットとしては65歳まで受け取ることができないため流動性がありません。また、年金基金であれば元本は保証されますが、確定拠出年金の場合元本は保証されません。年金基金の投資効果は低く、確定拠出年金の投資効果は運用する商品により変わります。掛け金に上限があることからすべての老後資産形成を年金基金や確定拠出年金で賄うことができないので、ポートフォリオの一部として取り扱うべきでしょう。
2-4.有価証券(株式・投資信託・ETF)
ある程度のお金の知識がある方は有価証券で資産形成をしているでしょう。老後資産形成という観点で有価証券のメリットは、いつでも取引ができるため流動性が高いこと、投資したい額を投資したいだけ取引ができること、定期買い付けの仕組みを使えばコツコツ積み立てることができること、そして何よりインカムゲインとして配当を受け取ることができ、さらにキャピタルゲインとして譲渡益を得ることができるため、投資効果や投資効率がもっとも優れています。一方、有価証券は投資効果や投資効率が優れてはいますが、元本が保証されておらず、最悪の場合資金がなくなるかもしれないというデメリットがあります。有価証券はハイリスクハイリターンの諸刃の剣です。基本的に節税効果はありませんが、NISA口座であれば利益に対して税金が課税されないため効率的に資産形成することができます。老後資産のすべてを有価証券で形成するにはリスクが高いため、ポートフォリオの一部として組み込むのをオススメします。
2-5.不動産
不労所得と聞いて一番に思い浮かぶのが不動産投資でしょう。最近ではビジネスパーソンでも大家として不動産投資をしている方も多く見受けます。不動産の一番のメリットは、自己資金にレバレッジを効かせることができることです。不動産投資では不動産ローンを活用する投資家も少なくはありません。不動産ローンを活用することにより、自己資金にレバレッジを効かせることで投資効果は何倍にも跳ね上がります。また、賃貸管理が安定すれば安定した賃料収入を得ることができ、キャピタルゲインとして譲渡益を得ることができます。一方、不動産ローンはすべての方に活用できるものではありません。不動産投資のレバレッジは個人の信用に比例するので、社会的に信用がなければ不動産ローンを借りることができません。また、不動産賃貸管理は非常に手間が掛かります。有価証券と比較すれば効率的な投資とはいえません。
賃料収入が得られるとはいえ、ワンルームマンションの利回りが低く、逆ザヤになっている不動産も多く見受けます。これからワンルームマンションの需要が多くなるかというと懐疑的であるため、キャピタルゲインを得ることも難しいでしょう。老後資産形成のために不動産投資をするのであれば、最低でも1棟収益不動産投資にチャレンジすることをオススメします。
3.実は老後資産形成に向いているアメリカ不動産投資
老後資産形成向けのどの商品も「帯に短し、たすきに長し」ということがわかりました。自分に合った老後資産形成をするためにはポートフォリオを組むことが大切です。目標の金額を設定し、それぞれの商品の長所と短所を組み合わせることができれば、効率的に効果的な資産形成が可能となるでしょう。
これから日本円だけで、日本の商品だけで老後資産形成をするのは難しくなる一方です。アメリカドルやユーロを組み込んで通貨分散する必要もありますし、日本の有価証券や生命保険だけではなく、海外の有価証券や生命保険での資産形成も必要になります。例えば、最近アメリカ株ブームが到来し、猫も杓子もS&P500のETFを資産形成のポートフォリオとして組み込んでいます。日本の証券会社でもアメリカや中国の株式やETFが気軽に取引できるようになったことから、今後も海外での資産形成は増える一方でしょう。
外貨や海外の株式、ETFをポートフォリオに組み込むのであれば、不動産投資としてアメリカ不動産をポートフォリオに組み込むのはいかがでしょうか。実はアメリカ不動産の特徴は老後資産形成のためのポイントを押さえています。
アメリカ不動産の投資効果が高いことは歴史が裏付けています。アメリカ不動産の賃料は消費者物価指数と連動しているため、右肩あがりに上昇を続けています。アメリカ不動産の価格はケースシラー住宅価格指数で確認することができ、右肩あがりに上昇を続けています。安定したインカムゲインと確実性のあるキャピタルゲインを得られることからアメリカ不動産の投資効果は高いといえます。アメリカ不動産投資とはいえど不動産投資であるため、不動産ローンを活用できます。日本人は非居住者になるので50%前後の自己資金は必要ですが、自己資金にレバレッジを効かせることができます。最悪緊急で手元に資金が必要な場合でもアメリカ不動産の取引は短期間で完了するため、流動性もある程度は確保できます。加えて、以前のような節税効果はありませんが、不動産投資として一般的な減価償却費は計上できるため節税効果があるのです。唯一の欠点はまとまった資金が必要なことです。コツコツ積み立てるのが好きな日本人にとっては大きなデメリットとなります。まとまった資金があるのであれば、アメリカ不動産投資は老後資産形成のために有効な手段となるため、老後資産形成の一つの手段として検討してはいかがでしょうか。
4.まとめ
老後資産形成の目的は、老後の生活資金のための蓄えです。現役を引退したときにまとまった資金を受け取りたいのか、定期的にある程度の資金を受け取りたいのかによってポートフォリオは変わってきます。まとまった資金を受け取りたいのであれば、生命保険の満期金や不動産の譲渡益を充ててもいいでしょう。定期的にある程度の資金を受け取りたいのであれば、年金基金や生命保険の満期保険金を年金払いで受け取ったり、不動産投資で賃料収入を受け取ってもいいでしょう。ライフイベントのために資産形成をするにしろ、老後の生活資金のための蓄えをするにしろ、いずれにせよ資産形成するためにはポートフォリオを組まなければなりません。
投資効果の最大化とリスクの最小化のためには海外での資産形成は避けては通れません。いきなり海外で不動産投資をしなくても、まずは海外の証券口座で外貨で資産形成にチャレンジすることは意外と簡単です。いまでは世界がボーダレスになり、日本にいながら海外の銀行口座や証券口座を開設することができます。
不動産投資をするのであれば、そもそも日本である必要があるのか、海外の中でももっとも投資効果が高いのかを考えて、海外不動産をポートフォリオに組み込むことは老後資産形成のために有効です。海外不動産の中でも安心・安全に投資効果を得たいのであればアメリカ不動産はもっとも有力な候補となるでしょう。
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