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アメリカでリアルターとして働く|日本の不動産キャリアを活かした移住と転職の実体験

「ニューヨークに住んでみたい」

その夢を、日本で積み重ねた不動産のキャリアを活かして実現したのが、今回お話を伺った森田さんです。

日本の不動産会社からニューヨークの不動産会社へ転職。その後、暮らし方を見直してシアトルへ移り、現地で不動産の仕事を続けてきました。

海外で働くと聞くと、最初から明確なキャリアプランがあったように思えるかもしれません。でも、森田さんの不動産業界への入り口は「仕方なく就職した」という意外なものでした。

仕事の面白さに気づき、その経験を海外につなげるまでに、どのような行動を取ったのでしょうか。移住のきっかけから資格の取得、ニューヨークとシアトルでの暮らしまで、村上が伺いました。

※本記事は2021年公開のインタビューをもとに再編集しています。会話は元記事の趣旨を保ちながら読みやすく整理しています。経歴や生活についての発言は取材当時のもので、現在の資格制度に関する補足は会話と分けて記載しています。

1. 「仕方なく入った不動産会社」で、仕事が好きになった

村上:日本では、どんな仕事をされていたんですか?

森田:出身は大阪で、大学から東京に出てきました。ちょうど就職氷河期だったこともあって、不動産会社にしか内定がもらえなかったんです。

当時は不動産にまったく興味がなくて、仕方なく就職したというのが正直なところです。でも、いざ働いてみると、すごく楽しくて。不動産が好きになりました。宅建の資格も取りました。

最初から「不動産の仕事で海外に出よう」と考えていたわけではありません。働く中で好きになった仕事が、後にアメリカへ渡るための土台になりました。

村上:そこから、どうしてアメリカに移住することになったんですか?

森田:どうしてもニューヨークに住んでみたいという夢があったんです。海外ドラマを見ても、ニューヨーク在住ってかっこいいじゃないですか(笑)。

それで、30歳までに絶対に海外移住すると、自分で決めました。

ただ、それまで培ってきた不動産のキャリアは捨てたくなかったんです。だから、学生として留学するのではなく、ニューヨークの不動産会社に転職する道を選びました。

住みたい場所に行くために、今までの仕事をどう活かすか。森田さんが選んだのは、日本での経験を海外の転職につなげる方法でした。

2. 就労ビザを支援してくれる会社を探して、ニューヨークへ

村上:アメリカに移住するとなると、ビザが必要ですよね。そこはどうされたんですか?

森田:不動産の仕事を続けながらニューヨークに住みたかったので、就労ビザを支援してくれる不動産会社を探しました。

幸運なことに、日本人で不動産の経験がある人を探している会社があって、そこに転職できたんです。その会社の支援で、就労ビザを取得しました。

転職が決まったら、段ボール3箱とスーツケース1個で、すぐニューヨークに飛びました。

段ボール3箱とスーツケース1個。この言葉からも、転職が決まってからの行動の早さが伝わってきます。

一方で、渡米前には「日本人の不動産経験者を求める会社を探す」という準備がありました。本人の経験と、会社が必要としていた人材が合ったことが、移住につながっています。

動画で聞く、森田さんの移住と転職の話

ここまでの話を、ご本人の声でも聞いてみてください。文章だけでは伝わりきらない話し方や表情も、インタビューの見どころです。動画では、この後に紹介するライセンス取得やシアトルへの移住についてもお話しいただいています。

編集部補足:不動産ライセンスと、アメリカで働くための在留・就労資格は別のものです。森田さんの経験は、勤務先の支援を受けて移住した一例として紹介しています。ライセンスを取得するだけで、移住や就労ができるわけではありません。

3. 渡米前から勉強して、現地で不動産ライセンスを取得

村上:日本で宅建を持っていても、アメリカでは別の資格が必要なんですよね?

森田:はい。アメリカで不動産の仕事をするために、現地のライセンスが必要でした。不動産会社に転職することが決まっていたので、私にとっては必須の資格でしたね。

日本よりも、仕事を失うリスクは高いと感じていたので、日本にいる頃から勉強していました。渡米して入社した後、すぐにライセンスを取得しました。

日本で不動産の仕事を経験していても、そのまま同じ資格で働けるわけではありません。現地の制度を学び、必要なライセンスを取得する準備が求められます。

森田さんは、渡米してから考え始めるのではなく、日本にいる間に勉強を進めていました。転職先を探すことと、現地で仕事を始めるための準備を並行していた点は、海外で働きたい人にとって参考になります。

編集部補足:リアルターと不動産ライセンスの違い

一般に「リアルター」と呼ばれることがありますが、厳密には、REALTOR®は全米リアルター協会(NAR)の会員を示す名称です。不動産業務に必要な州のライセンスとは別に扱います。

不動産仲介の仕事は、物件を紹介するだけではありません。顧客の希望を整理し、内覧、条件交渉、契約から決済までの調整を進める役割があります。日本で培った接客や不動産実務の経験を活かしながら、現地のルールを身につけていく仕事です。

4. ニューヨークで6年半、その後は暮らし方を考えてシアトルへ

村上:ニューヨークからシアトルへ移ったのは、どうしてですか?

森田:ニューヨークには6年半住んでいました。でも、物価も家賃も高いので、住める家が狭いんです。

同じくらいの家賃で、もっと広い家に住みたい。生活コストを下げて、生活の質も上げたい。そう考えて、どの州がいいか探していたときに、シアトルへの移住を決めました。

村上:実際に住んでみて、シアトルのどんなところがよかったですか?

森田:自然が多くて、でも、そこそこ都会なのがいいですね。

いろいろな人種の方がいて、コミュニケーションを取れるところもいいです。ニューヨークにいた頃より、のびのび生活できています。

憧れのニューヨークに住むことを実現した後、次に考えたのは、自分に合った暮らし方でした。

仕事を続けながら、住まいの広さや自然との距離、日々の生活を見直す。森田さんにとってシアトルへの移住は、QOL(生活の質)を高めるための選択だったことが分かります。

※家賃や生活コストについては、取材当時の森田さんの体験です。現在のニューヨークとシアトルの費用比較を示すものではありません。

シアトルの暮らしや街の魅力については、こちらの記事でも紹介しています。

海外移住でも海外旅行でもオススメ!アメリカ・シアトルの魅力本記事では「海外移住や海外旅行先としてオススメのアメリカ・シアトル」について解説します。 アメリカ住みやすさで大人気のシ…

5. 働く場所を変えるときも、キャリアと資格をつなぎ直す

村上:ニューヨークで取得したライセンスは、シアトルでもそのまま使えるんですか?

森田:ライセンスは州ごとに必要です。シアトルで仕事をするためには、ワシントン州のライセンスが必要なので、移住した後、そちらも取得しました。

編集部補足:シアトルはワシントン州にあるため、市の資格ではなく州のライセンスを確認します。現在は、他州のライセンス保有者向けの取得手続きも設けられています。州を移る際の条件は、移転先の制度に沿って確認してください。

森田さんの話には、海外で働くための具体的な行動が詰まっています。

日本で不動産の経験を積む。自分の経験を求める転職先を探す。就労に必要な手続きを進める。渡米前から勉強し、現地のライセンスを取得する。そして、暮らし方が変わったときには、次の州で働くための準備をする。

「ニューヨークに住んでみたい」という思いを、仕事や資格の準備につなげてきたことが、今回のインタビューの印象的なところです。

また、海外不動産の購入を考える人にとっても、現地の仲介担当者がどのような経験を持ち、どの地域で仕事をしてきたかを知ることは、相談相手を選ぶ手がかりになります。日本語で話せることに加え、現地の制度や取引を理解しているかにも目を向けたいところです。

日本のキャリアを活かして海外で働く。住む場所を、自分の暮らし方に合わせて選び直す。森田さんの経験は、その道筋を具体的に見せてくれるインタビューでした。

シアトルをはじめ、アメリカ不動産の購入や資産管理について相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。

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