本記事では「アフターコロナのアメリカ不動産市況」について解説します。
世界的なパンデミックが起こり混迷を極めた社会情勢となりましたが、不動産市況にも大きな影響がありました。一時期は不動産取引も少なくなり不動産価格も下がりましたが、社会情勢も落ち着き始めたいまアメリカ不動産市況のデータに特徴がでています。過去のリセッションと今回のパンデミックを比較して、今後のアメリカ不動産の行方を占います。
1.パンデミックで生まれた格差社会
世界的なパンデミックで社会情勢や我々を取り巻く社会環境まで大きな変化が生まれました。得体の知れないウイルスへの対処もできはじめ、ほぼ通常の社会環境に戻りつつあります。
今回のパンデミックでは一瞬急激に経済が悪くなりました。アメリカでは過去最高の失業者数となり、加えて過激なデモが頻発しまさに混沌とした社会情勢となりましたが、リーマンショックを代表とする世界的なリセッションに比べれば早期に経済は回復し、いまではパンデミック前を超える経済指標となっています。
アメリカではパンデミックにより、さらに格差社会が広がりました。
所得水準により、雇用の格差が生まれました。IT従事者や医療従事者を中心とした所得が高い層にはほぼ影響がなく、逆に人材不足により雇用が増え報酬も上がっています。一方、所得の低い貧困層はいまだ雇用が戻らず、住むところさえ確保できないようになってきています。
また、地域による格差も生まれました。パンデミックの影響が少ないIT業が主な産業のエリアにはほぼ影響がなく、対人のサービスが必要な飲食業を中心に観光業が主な産業のエリアにはいまだ観光客が戻らず、経済活動がもとには戻っていません。
2.アフターコロナとウィズコロナのアメリカ不動産市況
パンデミックは格差社会を生みましたが、不動産市況でも地域格差が生まれました。
コロナ禍で不動産取引が増えた都市は、全米でテキサス州オースチンしかありません。オースチンはシリコンヒルと呼ばれるIT集積地を有しているのが特徴です。不動産価格は上昇し、いまもなお活発に不動産取引がされています。
同様にIT集積地を有しているエリアや首都であるワシントンDCでは、あまりパンデミックの影響を受けていません。
また、都市部から郊外へと住民が移り住みはじめました。リモートワークがすすみ都市部の生活コストが高いエリアに住む必要がなくなってきています。例えば、都市型のニューヨークから郊外型のノースカロライナやフロリダに人口が流入しています。
コロナ禍でアメリカ不動産市況にもっとも影響を及ぼしたのが、追い出しをできなくする大統領令です。アメリカ不動産は比較的簡単に住民を追い出すことができましたが、コロナ禍中は大統領令により、エビクションができなくなりました。一時期はモラルハザードが起こり、アメリカ不動産オーナーの中には賃料を回収できなかったオーナーも少なくなかったはずです。いまでは大統領令もなくなり、通常通りエビクションすることができるようになりました。
ソーシャルディスタンスが一般的となったいま、戸建て住宅の需要が多くなっています。コンドミニアムの不動産価格に比べ、戸建住宅の不動産価格は上昇を続けています。
3.まとめ
コロナ禍に関わらずアメリカでは予てから生活コストの高いエリアから生活コストの低いエリアへ人口が移動していましたが、パンデミックにより拍車がかかっています。人口増加は不動産の価格や賃料に影響する指標となります。
都市部として世界的に知られるニューヨークと郊外型でオリンピックが開催されるロサンゼルスの不動産市況は全世界が注目しています。
リセッションやパンデミックはだれにも予想ができません。過去のリセッションやパンデミックのデータから有事に強いエリアに投資をすることで、長期的に安定して収益が得られる不動産投資となります。
これからアメリカ不動産投資にチャレンジする投資家は、過去のデータを参考にエリア選定をする必要があるでしょう。パンデミックの後はまたリセッションが起こるかもしれません。
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