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アメリカの急激なインフレ・金利上昇で不動産投資は軟調になる!?住宅ローンとの相関関係

本記事では「アメリカの金利上昇があたえる不動産市場への影響」について解説します。
アメリカの急激なインフレーションとそれを抑制するための金利上昇により、記録的な円安がすすんでいます。インフレーションと円安により日本のアメリカ不動産投資家から売却を検討されている方も多いのではないでしょうか。一方、これからアメリカ不動産を購入したいという投資家の中には買い控えをする投資家も多いでしょう。
アメリカの金利上昇があたえるアメリカ不動産市場の影響を中心に売買の判断について解説します。

1.アメリカの金利上昇と住宅ローン金利の相関関係

アメリカFRBは継続的に金利を上げるとの方針を示しています。これは、アメリカの記録的なインフレーションの抑制のための経済政策です。過去5年の消費者物価指数を見てもパンデミックが落ち着いたころから急激に物価が上昇しているのがわかります。7%~8%の急激なインフレーションはアメリカ国民の生活にも大きな影響を及ぼしています。

アメリカFOMCで金利を上げることを決定しましたが、FOMCの決定を受け同じようにアメリカ国債10年ものの金利が上昇しています。いま日本で起こっている記録的な円安は日本国債とアメリカ国債の金利差が原因となっています。

アメリカに限らず、住宅ローンの金利は国債の金利が基になっています。国債金利が上がれば住宅ローン金利も上がります。日本の住宅ローン金利が低金利なのは、日本国債の金利が低いからです。アメリカの場合はアメリカ国債10年ものの金利に2%程度上乗せした金利が住宅ローン金利になります。現状、アメリカ国債10年ものの金利が4%前後なので、住宅ローン金利は6%前後となっています。日本では考えられないほどの金利になっているのです。

2.アメリカ不動産の住宅ローン返済事例

住宅ローンの金利が上がると不動産にはどのような影響を与えるのでしょうか。住宅ローン金利が上がることにより返済ができない住民が増えるため、不動産市場は軟調になると言われます。アメリカ不動産市場が活況だったころと金利が上昇したころを比較してみましょう。

アメリカ・テキサス州
不動産価格:$600,000‐(戸建住宅)
賃料相場:$2,900‐

住宅ローン金利3.8%の場合 返済額 $2,800‐(‐$100)
住宅ローン金利5.2%の場合 返済額 $3,300‐(+$400)
※30年元利均等払いで計算しています。

アメリカ不動産市場が活況なころは借りて住むよりも買って住む方がキャッシュフローがよかったのです。金利が上昇してしまってからは、逆になり買って住むより借りて住んだ方がキャッシュフローがよくなってしまっています。そもそも返済額が$500も増えています。
このようなキャッシュフローのお陰でアメリカ不動産の需要が減り、アメリカ不動産市場が軟調になると見込まれているわけです。

3.アメリカ不動産の売買の判断はどうするべきか?

アメリカの金利上昇により、不動産市場は軟調となり、アメリカ株式も下落すると見込まれています。投資家の中には近々リセッションが起こるのではないかと憶測している投資家もいます。このような経済情勢の中、アメリカ不動産の売買の判断はどうするべきなのでしょうか。

アメリカ不動産は基本的には右肩上がりで上昇を続けています。ケースシラー住宅価格指数を見ればわかりますが、過去にリーマンショックなどのリセッションが起こったにも関わらず、アメリカ不動産は上昇し続けているのです。急激なインフレーションを抑制するために金利を上げていますが、アメリカがインフレーション政策をやめたワケではありません。FRBは今後も緩やかにインフレーションするように調整していくでしょう。

パンデミックが起こったときはだれもがアメリカ不動産価格は下がると思っていました。家賃滞納やエビクション禁止の大統領令により、損をしてしまった不動産オーナーもたくさんいます。予想に反しパンデミック下にも関わらずアメリカ不動産価格は上昇していきました。
アメリカ不動産市場が活況なときは買いたくても買えないという状況になります。アメリカの不動産取引は日本の不動産取引よりも圧倒的に早いのが特徴です。アメリカ不動産市場が難聴のときには買いやすくなるかもしれません。いずれアメリカ不動産投資の目的が、安定したインカムゲインと中長期のキャピタルゲインなのであれば、いつ買うか、いつ売るかよりも中長期的に不動産投資をするという不動産戦略の方が大事です。いま売りたい不動産オーナーは利益確定を目的としているのであれば売却をしてもいいですが、今後アメリカ不動産価格は上昇していきます。いま買いたい投資家が買い控えるのであれば今後アメリカ不動産を購入する時期を逸してしまうでしょう。

4.まとめ

多くの日本人は情報収集ばかりで頭でっかちになり行動を起こせません。世界情勢や経済情勢に振り回されるのであれば、アメリカ不動産投資に取り組むことは難しいでしょう。これから株式市場も軟調になり、不動産市場も軟調になります。だからといって現金主義であればインフレーションにより価値は下がるでしょう。結局、資産形成をするためには何かに投資をしなければならないのです。

不動産は相対取引です。どのような環境でも不動産投資で安定したインカムゲインと中長期でのキャピタルゲインを得られる不動産はあります。不動産を持っていれば何かしら行動を起こせるでしょうが、持っていなければ選択肢はありません。アメリカ不動産に興味があり、買いたいというのであれば、いまが買いのタイミングなのです。

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