本記事では「アメリカ不動産エリア別まとめ」について解説します。
アメリカは合衆国と名が付く通り各州で法律や税金、取引のルールなどが違います。州が違えば別の国で不動産投資をしているといっても過言ではありません。
今回は時差やアメリカ不動産取引のルールから東海岸から西海岸までのアメリカ不動産の特徴を解説します。
1.アメリカのエリア別不動産取引の違い
広大な土地を有するアメリカにはアメリカ国内でも時差があります。東部時間(EST)、中部時間(CST)、山岳部時間(MST)、太平洋時間(PST)とアメリカ本土でも東部時間と太平洋時間の時差は3時間あります。さらにハワイ州を加えると東部時間とハワイ州の時差では5時間あります。なぜアメリカ国内の時差がポイントかというと、アメリカ不動産投資をするときにはアメリカの不動産会社や不動産管理会社のオフィスアワーにしかやり取りができないからです。ニューヨークなどアメリカ東海岸は東部時間(EST)となり、日本の夜中がニューヨークのオフィスアワーとなります。逆にハワイ州やアメリカ西海岸は日本の午前中がオフィスアワーとなります。アメリカ不動産の取引はスピーディーですぐに買い手がついてしまいます。不動産賃貸管理のときにも至急で対応が必要なトラブルもあります。当然、タイムリーにアメリカの不動産会社や不動産管理会社とやり取りをした方が有利になります。つまり、日本人がアメリカ不動産投資をするのであればハワイ州やアメリカ西海岸の方が快適に不動産投資ができるということです。
アメリカは州ごとに不動産取引や不動産ローンにも違いがあります。アメリカ不動産の取引といえばエスクロー取引が一般的ですが、ニューヨークなどの東海岸では弁護士を介しての不動産取引となります。これはアメリカ東海岸はヨーロッパの文化が残っており、ヨーロッパの不動産取引が弁護士や公証人を介しての不動産取引となるためです。
また、不動産ローンの抵当権設定の方法にも違いがあり、ディードオブトラストという抵当権設定の方法とモーゲージという抵当権設定の方法に分かれます。アメリカの各州でどちらを採用しているか事前に確認をしなければなりません。
2.世界屈指のニューヨークを擁するアメリカ東海岸
アメリカの起源となるのがアメリカ東海岸の13州です。世界屈指のニューヨークをはじめ、ワシントンD.C.やボストンなどがあります。アメリカ東海岸はレンガ造りの街並みや石畳の道路などヨーロッパの文化に大いに影響を受けています。その中でもニューヨークは世界中の投資家から注目される世界屈指の金融街でもあり、不動産投資の対象でもあります。ニューヨークの不動産神話はまだまだ継続中で、リセッションが起こったとしても安定した不動産価格で推移しています。いままでのニューヨークの不動産価格の推移をみると、過去10年で2倍となっており資産保全という意味合いでも世界中の富裕層がニューヨークに資金を集めているのです。
アメリカ東海岸の南部にはノースカロライナやアトランタを擁するジョージア、フロリダなどがあります。どれもアメリカの中ではエマージングマーケットではありますが、不動産価格が急上昇しているエリアでもあります。
アメリカ東海岸の北部はすでに不動産価格も高騰しているため、ある程度の資産がなければ不動産投資ができませんが、ノースカロライナやジョージア、フロリダであればまだまだ不動産価格も安く今後の値上がりも期待できるため、アメリカ東海岸であれば南部に目を向けてもいいでしょう。
3.日本人がもっとも不動産投資をしたテキサス不動産
アメリカの中部時間に属するのがアメリカ南部です。テキサス州をはじめ、ルイジアナ州、オクラホマ州、ミシシッピ州、アーカンソー州があります。
日本人がもっとも不動産投資をしたのがテキサス州です。テキサス州の主だった都市は州都であるオースチンをはじめ、ヒューストン、ダラス、サンアントニオ、コーパスクリスティ―があります。テキサス不動産について深掘りして解説します。
テキサス州が日本人に注目されたきっかけはトヨタ北米本社がカリフォルニア・ロサンゼルスからテキサス・ダラスに移転したことがきっかけです。テキサス州は州税として所得税が課せられないため、多くの企業がテキサス州に移りました。企業が移るのに伴って多くの人口流入がありました。人口も増え、テキサス州の生産性も向上することが見込まれてアメリカの中でも注目されるエリアとなったのです。
そのころ日本では空前のアメリカ不動産を活用した節税ブームが到来していました。安価な不動産価格と築古の木造住宅の多いテキサス州は日本人投資家にとっては格好の投資対象となったのです。魅力的な経済的なマクロ情報と不動産の条件がマッチしたことにより多くの日本人がテキサス不動産に投資をしました。日本のアメリカ不動産会社が買取転売を繰り返し、実態とはかけ離れた不動産価格へと高騰していきました。
その結果、いまではもっともトラブルを抱えるのがテキサス不動産です。テキサスはカリフォルニアやニューヨークとは違いエマージングマーケットです。不動産価格のボラティリティも高く、賃料収入も安定しません。まだ賃金が低い属性の入居者が多く、不動産賃貸管理中にも多くのトラブルに見舞われがちです。
4.日本人がアメリカ不動産するならもっとも適したアメリカ西海岸
アメリカ西海岸は北はワシントン州、南はカリフォルニア州に連なる縦長のエリアです。北はカナダのバンクーバーに面しており、南はメキシコに面しています。アメリカ西海岸の主要都市は、北からワシントン州シアトル、オレゴン州ポートランド、カリフォルニア州サンフランシスコ、ロサンゼルス、サンディエゴがあります。アメリカ西海岸ではありませんが、世界的な観光地であるネバダ州ラスベガスも近いです。南北に縦長のエリアなため、気候や環境は都市それぞれの特徴があります。シアトルはコンパクトシティで自然環境に恵まれた都市です。カリフォルニア州サンフランシスコは坂が多く文化的な都市で、ロサンゼルスやサンディエゴは温暖な気候でヤシの木が待ち中に生えています。
アメリカ西海岸は日本人がアメリカ不動産投資をするのであればもっとも適したエリアです。サンフランシスコをはじめ、ロサンゼルスやシアトルにはIT集積地があります。IT企業の賃金は高く、これからの成長性も見込まれるため安定して年収の高い住民が多いのが特徴です。
不動産投資の目的はキャピタルゲインと安定したインカムゲインですが、クレジットスコアの高い属性のよい入居者のお陰でインカムゲインは安定します。また、不動産価格のボラティリティも低く安定して不動産価格が上昇するため、キャピタルゲインを得られる可能性も高いでしょう。
アメリカ本土の中でももっとも日本に近く、時差もありません。日本人にとって不動産取引においても、不動産賃貸管理においても近くて時差がないのは有利です。アメリカ不動産投資にチャレンジしたいと思った時には真っ先にアメリカ西海岸を不動産投資対象として検討するのをオススメします。
5.まとめ
アメリカには時差があり、州ごとに法律や税金、不動産取引、不動産ローンのすべてが違います。アメリカ不動産投資をする前に各州がどのようなルールになっているかを確認する必要があります。また、パートナーとするアメリカ不動産会社もそのエリアに精通している不動産会社を選ぶべきです。アメリカ全般で不動産取引ができる、不動産管理ができるというアメリカ不動産会社はほとんどありません。そのエリアに根付いたアメリカ不動産会社を選ばなければアメリカ不動産投資の成功はあり得ません。
日本人にとってアメリカの不動産取引や不動産管理がもっとも適しているのはアメリカ西海岸かハワイ州です。不動産価格のボラティリティも低く、安定したインカムゲインが実現可能なエリアですので、アメリカ不動産投資にチャレンジするのであればまずはアメリカ西海岸をオススメします。
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