本記事では「アメリカ不動産での入居者との賃料トラブル」について解説します。
アメリカ不動産投資のインカムゲインの源泉は賃料です。賃料の滞納や未回収があった場合、利回りを下げる原因となり、さらには機会損失の期間が長くなってしまいます。
アメリカ不動産投資の源泉である賃料に関わるトラブルや未然に防ぐ方法を解説します。
1.アメリカは入居者の追い出しができる
アメリカ不動産は入居者が家賃滞納や賃料を支払わなかった場合、裁判所への手続きをすれば入居者をエビクションすることができます。日本の入居者は借地借家法に守られているため、入居者を追い出すのは簡単ではありません。
このような背景から入居者から預かる一般的な敷金も違います。
エビクションができるアメリカの場合、1ヶ月～1.5ヶ月が一般的です。追い出すことができない日本の場合は、3ヶ月が一般的でしょう。
アメリカの場合であれば1ヶ月以上家賃を滞納した場合、エビクションの手続きをするためオーナーは家賃滞納のリスクを敷金で補うことができるのです。
2.追い出しができるアメリカでなぜ賃料トラブルが起こるのか？
追い出しができて、リスクを敷金が補うことができればトラブルになりづらいと感じますが、家賃滞納や賃料を支払わない入居者とはトラブルになる可能性が高いです。
家賃滞納や賃料を支払わない入居者は、属性が低い入居者の場合が多く、仮に裁判所から立ち退きの命令がでたとしても、裁判所からの命令に従わずに居座る輩も一定数います。家賃滞納や賃料を支払う意思がない入居者が居座ることにより、その間は賃料を回収できないため不動産オーナーは機会損失してしまうことになります。
その入居者が居座る期間が長ければ長いほど、機会損失の傷口は広がっていくのです。
属性の低い入居者の中には、立ち退かせられることの腹いせで不動産オーナーにいやがらせをする輩もいます。著しく室内を汚したり、内装や設備を破壊したり、最悪の場合家具や設備などを持ち逃げして夜逃げする入居者もいるほどです。
入居者が退去をすれば原状回復で済みますが、このようなトラブルが起こった場合、不動産オーナーはまた貸せる状態にするために大きな修繕費を支払わなければなりません。
アメリカでの入居者とのトラブルは日本人の想像を超えることがよく起こりますので、日本での一般的な価値観は通用しません。
3.アメリカ不動産での入居者との賃料トラブルの予兆は家賃遅延にあり
アメリカ不動産での入居者とのトラブルの予兆は、賃料の支払い遅延から始まります。
普段は支払い期限前に賃料を支払っていた入居者が、段々と支払い期限ぎりぎりとなり、段々と賃料の支払いが遅れるといった段階的に家賃の支払いが滞っていきます。
この段階であれば、遅延損害金を含めた賃料を支払う入居者がほとんどですが、これは黄色信号です。
賃料の支払いが遅れる期間は段々と長くなり、ついに1ヶ月以上遅れはじめます。1ヶ月以上賃料の支払いが遅れているということは家賃滞納となり、立派な事故だと判断できます。
このままその入居者を放置していると賃料の回収ができず、入居者も自分が何ヶ月家賃を支払っていないのかがわからなくなってしまい、その後入居者との賃料にトラブルに発展するのです。
最終的にそのような入居者は開き直って賃料を支払わないまま居座ったり、夜逃げして連絡がとれなくなってしまいます。
いずれ家賃滞納が長くなればなるほど、不動産オーナーにとっては機会損失となります。
エビクションの手続きはなるべく早く対応する必要があります。
4.アメリカ不動産での入居者との賃料トラブルを未然に防ぐ方法
アメリカ不動産での入居者との賃料トラブルになるのは、入居者の属性が低いことが原因です。賃料相場が低ければ低いほど、そのエリアは治安が悪く入居者属性が低いのです。賃料相場の高いエリアで賃料のトラブルはほど起こりません。
これは日本の不動産賃貸でも同じことがいえます。
まずはアメリカ不動産を購入する前に、そのエリアの賃料相場と入居者属性を確認する必要があります。アメリカでは、治安や住人の収入、学区などWebサイトで調べれば簡単にわかります。
アメリカ不動産を購入した後は、入居者の選定をするときにクレジットスコアを活用しましょう。クレジットスコアは個人の格付けでもあるので、客観的に入居者候補の信用がわかります。
アメリカ不動産管理会社と事前にクレジットスコアの基準をすり合わせして、属性の低い入居者をいれないようにすることをオススメします。
5.まとめ
アメリカ不動産投資における賃料はインカムゲインの源泉です。賃料が回収できないことにより、利回りは下がり大きな機会損失となります。
空室であればまだましですが、家賃滞納や占有をされた場合不動産オーナーにとっては追加の修繕費が掛かったり、いつまで家賃の回収ができないのか目途がたたなかったりと入居者との家賃トラブルは不動産賃貸管理のおいて大きなトラブルといえます。
賃料トラブルの原因はすべて入居者の属性次第です。
アメリカ不動産の購入前、アメリカ不動産の賃貸借契約の前に未然に賃料トラブルを防ぐように取り組まれることをオススメします。
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