本記事では「利回りが下がり続けるアメリカ不動産」について解説します。一般的なアメリカ不動産はインフレーションによる賃料上昇と、賃料上昇による不動産価格の上昇が期待できる優良な不動産投資です。そのようなアメリカでの不動産投資にも関わらず、日本人オーナーが節税目的で購入したアメリカ不動産中で、利回りが下がり続けるアメリカ不動産を掴まされた日本人オーナーがいらっしゃいます。
日本ではあまりイメージできないかもしれませんが、アメリカではあり得ません。さらにいままで任せていたAM会社やPM会社の管理放棄や倒産により、不動産管理会社不在となるアメリカ不動産もあるようです。不動産管理会社不在の場合、アメリカ不動産の劣化がすすみ、利回りが下がってしまいます。速やかに新たなAM会社やPM会社に依頼をし不動産賃貸管理を再開するべきですが、日本人オーナーの中にはだれに相談していいかわからないという方もいらっしゃいます。利回りが下がり続けるアメリカ不動産を掴んだ場合の解決法やAM会社やPM会社の管理放棄や倒産への対処法を解説します。
利回りが下がり続けるアメリカ不動産の原因
一般的なアメリカ不動産はインフレーションとともに賃料が上昇し、賃料の上昇のより不動産価格は上昇します。
これは当たり前のことですが、日本のアメリカ不動産会社が賃貸管理をするアメリカ不動産の中には右肩下がりに利回りが下がり、困っている日本人オーナーを多く見受けます。
【Question】アメリカ不動産にも関わらず、利回りが下がってしまうアメリカ不動産の特徴と原因を教えてください。
全米平均では賃料や不動産価格は上昇しているかもしれませんが、まずは周辺のアメリカ不動産との比較が必要です。
周辺のアメリカ不動産の賃料が下がっている傾向であれば、そのエリアに問題があるかもしれません。
また、周辺のアメリカ不動産と比べて設備や施設が劣っている場合が競合に負けている可能性もあります。
エリアやアメリカ不動産自体に問題がない場合は、PM会社かAM会社に問題があり、利回りが下がる原因です。
そもそもそのPM会社やAM会社の賃貸管理に問題があり、利回りが上がらないのです。
パンデミック下で起こるモラトリアム
アメリカ不動産の利回り下がる外部要因もあります。
いまパンデミック下で賃料のモラトリアムが許されています。
日本の不動産と比べて、アメリカの不動産の場合、賃料滞納や未払いがあった場合、比較的簡単に入居者を追い出すことができますが、パンデミック下では賃料滞納や未払いがあった場合でも入居者を追い出すことはできません。
つまり、賃料の未回収により利回りが下がってしまうこともあるということです。
モラトリアムへの対処は難しく、弁護士を通じて手続きをしても入居者の退去もできませんし、賃料の回収もできません。
不動産オーナーに補助金を活用したり、行政から入居者へ支給される家賃保証などを活用することで一部の賃料を回収できる可能性があります。
家賃滞納や未払いの多くは賃料が$1,000以下で入居者属性の低いエリアやアメリカ不動産で続出しています。
$3,000を超えるような賃料の高いエリアのアメリカ不動産の入居者では家賃滞納や未払いは起こりません。
どうしようもない外部要因のリスクをヘッジしたいのであれば、入居者属性のよいエリアやアメリカ不動産を購入する必要があります。
日本のアメリカ不動産会社が管理放棄や倒産をした場合
日本のアメリカ不動産会社の管理放棄や倒産により、不動産管理不在となってしまうアメリカ不動産トラブルが発生しています。
【Question】日本のアメリカ不動産会社が管理放棄や倒産した場合、賃貸管理を任せていたアメリカ不動産はどうなってしまいますか?またその対処法を教えてください。
日本のアメリカ不動産会社の中には一方的に通達をだし、管理放棄をする無責任なアメリカ不動産会社が実在します。
現地のPM会社と直接賃貸管理に取り組む必要がありますが、いままで何もしていない日本人のアメリカ不動産オーナーには対処ができません。
そんな中、アメリカ不動産の日本人オーナーは速やかに、あらたなPM会社やAM会社と契約をする必要があります。
不動産管理が不在となってしまったアメリカ不動産は急激に劣化がすすみ、不動産の価値が急気に下がってしまうでしょう。
PM会社と直接賃貸管理に取り組んだ場合も文化の違いや言語の壁などのコミュニケーションの問題で賃貸管理がうまくいくとは思えません。
無責任な日本のアメリカ不動産会社の中には、その不動産に負債を残したまま管理放棄をしている場合もあります。
アメリカ不動産の日本人オーナーから修繕費を徴収しているにも関わらず、工事会社に支払わずに横領しているケースもあります。
工事会社に工事代金が支払われていない場合は、工事会社が不動産にリーンを設定します。
リーンが設定されたアメリカ不動産は工事会社の同意がなければ売却ができません。
売却するためにはアメリカ不動産の日本人オーナーが工事代金を支払わなければなりません。
どのようなPM会社やAM会社を選ぶべきか
管理放棄や倒産によりあらたなPM会社やAM会社と契約する場合、利回りが下がっていていま任せているPM会社やAM会社からあらたなPM会社やAM会社に管理移管したい場合、そのPM会社やAM会社はどのように選べばいいでしょうか。
①業歴で判断する
そのエリアでどのくらい不動産賃貸管理業をしているかが判断基準となります。
そのエリアの中で不動産のことをよく知っているということは、賃貸管理上情報も多く、有利になるでしょう。
②管理戸数や実績で判断する
そのエリアで多くの不動産の賃貸管理に携わっているかが判断基準となります。
また、大規模修繕の経験や実績があることで、アメリカ不動産では難しいリノベーションによるバリューアップの実現性も高くなるでしょう。
③レスポンスで判断する
アメリカとのやり取りなので、メールやリモート中心となります。
対応や連絡、レスポンスの速さが判断基準になります。
対応が遅れた場合、訴訟になる可能性もあるアメリカ不動産の中で賃貸管理をうまくやっていくには必要です。
必要に応じて日本のコンサルティング会社に取り次いでもらうのも有効です。
言語の壁、不動産賃貸管理の文化、税務・法務といった点で直接アメリカのPM会社やAM会社とやり取りしてもうまくいかないケースも多いのでが現状です。
アメリカ不動産投資の経験が浅い、知識があまりない場合は日本のコンサルティング会社に取り次いでもらうことをオススメします。
まとめ
アメリカ不動産の賃貸管理で悩んだり困っている日本人オーナーは、非常に多いです。
不動産投資の主たる目的は安定したインカムゲインと売却のときのキャピタルゲインです。
アメリカ不動産の利回りが下がるということは、インカムゲインもキャピタルゲインもロスするということです。
節税効果は投資効果ではなく、アメリカ不動産投資に付随する効果であることを認識してください。
アメリカ不動産は通常であれば、賃料が上昇し、不動産価格も上昇します。
通常であればインカムゲインとキャピタルゲインは確保できます。
いまアメリカ不動産の利回りが下がっていること自体が異常事態なのです。
心当たりがある日本人オーナーは、まずはセカンドオピニオンやコンサルティングといった第三者から情報を収集し、速やかに現状把握をすることを強くオススメします。
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