本記事では「アメリカ不動産(一戸建て・コンドミニアム)の売却」について解説します。アメリカ不動産投資の最後はアメリカ不動産を売却して終えます。アメリカ不動産はインフレーションや地域の経済成長によりキャピタルゲインを得やすい環境ですが、アメリカ不動産をできる限り高く売却するためには戦略を考えなくてはなりません。アメリカ不動産を高く売却するための戦略を考えるにあたり、注意すべき点やアメリカ不動産売却の流れについて解説します。
アメリカ不動産を高く売却するためにおさえるべきポイント
アメリカ不動産投資の最終的な成功はキャピタルゲインを得ることでしょう。
アメリカ不動産を高く売却するためにおさえるべきポイントを解説します。
①実際に住みたい人にアメリカ不動産を売却をする
アメリカ不動産を売却する相手は、実際に住みたいローカルを相手にする場合と投資家を相手にする場合とで大きく分けられます。
投資家を相手にする場合、不動産自体の魅力というよりはどのくらいキャッシュフローを生む不動産なのか、利回りで投資判断をします。
一方、実際に住みたいローカルを相手にする場合、利回りというより不動産としての魅力で購入判断をするでしょう。
実際に住みたいローカルの需要が多く、複数のオファーがはいれば高く売却ができるのでアメリカ不動産を売却する相手は実際に住みたいローカルを相手にするとよいでしょう。
②オンマーケットでアメリカ不動産を売却する
アメリカ不動産を売却する方法にはオフマーケットとオンマーケットに大きく分けられます。
オフマーケットは自分の人脈や不動産売買の経験がものをいい、素人がオフマーケットで売却をしようとすると安い不動産価格で買い叩かれてしまいます。
一方、オンマーケットはMLSに掲載して広く買主を募集することができます。
アメリカの不動産情報は広く開示され、だれにでも詳しい不動産情報が手に入ります。
つまり、オンマーケットでアメリカ不動産を売却した方が多くの買主候補の目に触れ、複数のオファーが入る可能性が高まります。
結局、独自の人脈や経験がない場合、オンマーケットでアメリカ不動産を売却した方が高く売却することができます。
③不動産市場が活況なタイミングでアメリカ不動産を売却する
不動産市場が活況であればあるほど、アメリカ不動産の売却価格は高くなります。
取引が多いということは需要も多くなっているといえます。
経済情勢を気にしているとなかなか売却がすすみませんが、1年を通してアメリカの不動産
市場が活況になる時期を知っていればそのタイミングにあわせてアメリカ不動産の売却活動ができます。
日本の新生活のはじまりは4月で不動産市場が活況になるのが2~3月ですが、アメリカの新生活のはじまりは9月で不動産市場が活況になるのが7~8月です。
わかりやすくいうと暑い時期に不動産市場は熱いのです。
アメリカ不動産を高く売るテクニック
オンマーケットでアメリカ不動産を売却するということは、開かれた不動産情報をもとに買主を募集することになります。
多くの買主候補者がオファーをいれることで、オークション形式で不動産売買価格は上昇します。
つまり、買主候補に内覧をしてみたい、ここに住みたいと思わせる必要があるのです。
①ホームステイジング
不動産を売却するにあたり、買主にベッドのサイズや家具のサイズ感がわかるようにしたり、不動産を購入した後の自分たちの生活をリアルにイメージすることができるようにした方が高く売却できる傾向にあります。
不動産の流通量の8割以上が新築の日本では新築モデルルームを活用しますが、不動産の流通量が7割を超えるアメリカでは中古不動産にホームステージングをします。
アメリカでのホームステージングは当たり前で、ホームステージングをしなかった場合、多くの場合に値引きのオファーが入ってしまいます。
アメリカ不動産を高く売却するにはホームステージングはマストです。
②募集広告用の内装や外装の撮影
オンマーケットでのアメリカ不動産の売却活動には不動産売買のプラット―フォームへの掲載は不可欠です。
アメリカの場合、MLSの情報をもとにRedfinやTruliaのようなプラットフォームに掲載され買主を広く募集することになります。
プラットフォームへの掲載にあたり、不動産の内装や外装が綺麗に見えて、その不動産のイメージが湧く画像である必要があります。
画像だけでオファーの数や内覧の数を左右します。
プロのカメラマンに依頼をして売却をしたアメリカ不動産の撮影をしてもらいましょう。
数百ドルの投資でオファーや内覧の数が増えるのであればやらない理由はありません。
③売却価格の妥当性
実際に住みたいローカルにアメリア不動産を売却する場合、売却したい不動産価格が適正な価格であることが必要です。
投資家と違い利回りは関係ありませんが、周辺の競合する不動産よりも高いようであれば
オファーははいりずらくなってしまいます。
売却価格の設定は周辺の競合する不動産のSQF単価と同じくらいの売却価格を設定することをオススメします。
複数のオファーが入れば、オークション形式で売却価格は高くなっていきます。
アメリカ不動産の売却フロー
オンマーケットでアメリカ不動産を売却する流れを解説します。
①不動産仲介会社の選定と売却戦略
アメリカ不動産を売る際には非常に重要な役割を担うのが、不動産仲介会社です。
不動産仲介会社の腕次第で不動産の売却価格は大きく変わります。
不動産仲介会社の選定するときは、周辺の売買事例情報の収集や所有アメリカ不動産がどのくらいで売れるかを質問し、選定するようにしましょう。
アメリカ不動産仲介会社の中にはよく高い金額を提示して、セールスをしようとする輩も非常に多いので、自分で情報収集して算出した不動産価格の基準値をもとに交渉をすすめるのがいいでしょう。
不動産仲介会社を決めた後にListing Agreementを締結することになります。
②売却をしたいアメリカ不動産の情報を整備してMLSに掲載
売却をしたいアメリカ不動産の基本的な情報は、アメリカ不動産仲介会社が登記情報をもとに整備をしてくれるはずです。
MLSに売却をしたいアメリカ不動産を掲載するときは、基本情報とは別に画像の情報を整備しなければなりません。
ホームステージングして内装や外装が綺麗に見え、買主がイメージしやすい情報をなるようにしましょう。
売却したいアメリカ不動産の情報が整えば、いよいよMLSに掲載です。
MLSに掲載されたらオンマーケットでの売却活動のスタートです。
重要なのがMLSに掲載する所有アメリカ不動産の画像です。
③オファーに対しカウンターオファーで条件交渉と買主の選定
オンマーケットで買主を募集すると、意外と複数のオファーが入ります。
この中から買主を選定する必要がありますが、購入希望の不動産価格がメインになるのはもちろん、決済期間や不動産ローンの仕様、手付金の金額などを希望通りにするために交渉が必要です。
買主のオファーの中には冷やかしのようなオファーやキャンセルする可能性の高いオファーなどがあり、買主の選定は非常に重要です。
不動産取引が途中でキャンセルになった場合、その後の売却活動は難航し、希望の売却価格を下げざるを得なくなります。
オファーに対し、カウンターオファーで条件をすり合わせる間、買主として相応しいかを判断しましょう。
無事、双方の条件が折り合えばSPAを締結することになります。
アメリカ不動産売却時に考えるべきFIRPTA対策
日本人オーナーをはじめとした外国人オーナーがアメリカ不動産を売るときにはFIRPTAに気を付けなければなりません。
不動産売却価格の15%が源泉税として拘束されます。
明らかにアメリカ不動産でキャピタルロスが発生した場合はFIRPTAを回避することも可能です。
アメリカ不動産を売るときに、取引が開始され次第にエスクローに対し、譲渡益は出ないということが証明、承認されれば源泉税を回避することができます。
FIRPTA回避の手続きをしていれば、承認がされていなくてもエスクロー内で納税準備金は留保され、承認後に速やかに売主のもとに納税準備金は還付されます。
キャピタルゲインが発生した場合にはFIRPTAの対象となり、IRSや一部の州の納税準備金として留保されます。
アメリカ不動産を売却した後に確定申告を終え、アメリカでのキャピタルゲイン税を差し引いた金額が還付されることになります。
日本のアメリカ不動産販売会社やブローカー、エージェントは知識がないため、アメリカ不動産を買うときにFIRPTAの説明をしていることはほとんどありません。
また、売るときにも説明がなく、FIRPTAの納税準備金が留保されるケースもよく見受けます。
CPAから説明を受け心の準備をする、必要であればFIRPTA回避の手続きをしましょう。
まとめ
アメリカ不動産の中でも多くの日本人投資家が購入している一戸建てやコンドミニアムの売却について、高く売る方法やテクニックをはじめ、売却の流れ、売却するときの注意点を解説しました。
アメリカ不動産の売却は手を掛ければ掛けるほど高く売れる傾向にあります。
一番重要なのが売却活動のパートナーとなるアメリカ不動産仲介会社の選定です。
腕のあるアメリカ不動産仲介会社であれば、ホームステージングや内装・外装の撮影など高く売るためのテクニックを提案してくれるでしょう。
また、買主との交渉もすべてアメリカ不動産仲介会社が担うことになります。
売主として基本的な情報はインストールした上でアメリカ不動産仲介会社としっかり売却戦略を練って売却活動に臨みましょう。
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